中国各地で複数のウイルス感染症が発生し、病院で外来や救急外来の患者が急増。発熱や咳などの症状が出る子供が多く、治療待ちの札番号は数千番までも配布されている。済南市で複数の病院では、子供救急室の外に、「キャンプ台車」が廊下に置かれて「移動病床」となり、そこに多くの子供が待たされている。
中国本土で最近、マイコプラズマ肺炎、インフルエンザ、RSウイルス、中共ウイルス(新型コロナウイルス)等々、複数の感染症が同時に流行している。各地の病院では、小児科外来や救急外来、発熱外来、点滴室などは人があふれ、一部の病院では、受診まで数時間から十数時間かかるという。
中国紙「斉魯晩報(さいろばんぽう)」の報道によると、「マイコプラズマ肺炎感染症」が猛威を振るっており、済南市の一部の病院では、小児救急の1日診療人数が1千人を超えた。一部の親は年休を取って子供に付き添っている。どこでも「キャンプ台車」が、救急外来の廊下の「移動病床」となっている。
11月22日午後、済南市市民の趙さんは、9歳の息子・強強くん(仮名)が、山東省立病院小児科救急室の廊下で点滴を受けた時に付き添った。強くんはマイコプラズマ検査が陽性反応で、熱は39.5℃まで達し、咳も激しかったという。
趙さんによると、強強くんのクラスには40人近くの小学生がおり、10人以上の生徒が発熱、咳の症状を示した。教員も声がかすれており、感染しているかもしれないという。
済南市民の張さんは、8歳の磊磊(らいらい)くん(仮名)が発熱したので、「午前6時半に病院に到着したが、配布された救急外来の番号札は1659番だった」診療待ちの人数は74人。
ベンチ、折りたたみベッド、キャンプ台車……山東省立病院小児科の救急室の廊下には、様々な道具が壁際に並べられていた。
3歳の明明(めいめい)くん(仮名)は、マイコプラズマ検査の結果は陰性だった。母親は「ここ1か月間、息子は何度も咳をしているが、どうしたのか分からない」と語った。
11月13日、生後9か月の優優ちゃんはマイコプラズマ肺炎と診断され、山東大学付属小児病院(済南小児病院)に3日間入院したが、依然として咳と微熱の症状が続いているという。優優ちゃんの母親・王さんは「診断から1週間以上が経ったが、体調は一進一退だ」と語った。
中国中医科学院望京病院小児科の郭凱(かくがい)副主任は27日、ウェイボー(SNS)の投稿で、「一晩の夜勤でCT検査が100件以上、その1/3以上は子供だった。多くは肺炎を患っている。小児科医は本当に大変だ! でも、子供たちにとっては、今年が一番大変だったに違いない」と書き込んだ。
広東省恵州市の蕭(しょう)さんは27日、NTDニュースに対し、多くの人が発熱し、蕭さんの家族も多くの人が肺炎に感染していると語った。息子とその学校の多くの生徒に熱が出ている。 90歳の父親は肺炎と診断され、半月入院しているが、まだ発熱が続いているという。
蕭さんはまた、「ウイルスの発生源も非常に怪しいと思っている。いくつかの地区で一斉に発生し、その後急速に蔓延し、全国に広がった」と述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。