このごろ、ある北京市民の投稿が注目されている。その投稿によると「子供が熱を出して病院に連れて行ったが、診察を受けるまで5日間もかかった。その間に病状が悪化し、はじめは気道感染だったのが肺炎になった」という。
現在の中国の病院は、あまりにも多くの患者が殺到して、もはや「医療崩壊」といっても過言ではない状態である。その実情を浮き彫りにしたこの親の怒りの投稿に、ネット上では多くの共感が寄せられている。
なかには、「医師の数が少なく、手に負えないのは明らかだ。それなのに、なぜこんなに多くの受付札を出すのか。これでは患者に対して無責任だ」として、病院の対応に不満を持つ親が、病院の受付に抗議するケースもある。
これに対して、病院側は「多くの人は急診窓口で受付をしている。急診の場合、制限できないというのが病院のルールだ」という。
杭州にある「浙江大学医学院附属児童医院」で、7時間待っても子供を診察してもらえないある父親は、病院の受付でついに爆発した。
「医者も大変なのは理解できる。しかし、私が言っているのは受付の問題だ。手に負えないのなら、なぜ1000番も受付札を出すのか。これでは無責任ではないか。私たち患者を馬鹿にしているのではないか」
この父親はさらに「患者が多すぎて手に負えないなら、はっきりとそうだと言ってくれ。そうならば私たちは他の病院へ行く。病院はここだけじゃない」と病院職員に向かって怒りを露わにした。
関連動画がSNSに拡散され、「この父親の言い分は、もっともだ」と支持するコメントが圧倒的だった。
中国では11月以降、北京、天津、上海、杭州など多くの大都市で病院が大混雑している。ネットに流出している情報によると、多くの患者は診察を受けられるまで、少なくとも数時間は待たなければならない。天津の児童医院の1日の診察患者数は、1300人に上るという。
(「浙江大学医学院附属児童医院」の受付に向かって、「患者が多すぎて手に負えないなら、はっきりとそうだと言ってくれ」と抗議する父親)
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