Andrew Goudsward
[ワシントン 13日 ロイター] – 米ワシントン連邦地裁のタンヤ・チャトカン判事は13日、トランプ前大統領が2020年の大統領選挙結果を覆そうとした疑惑を巡る訴訟で、免責特権は適用されないとの判決を不服としてトランプ氏が上訴しているため、訴訟手続きを一時停止した。
同判事は今月、大統領在任時に採った行動への免責特権は適用されないとの判断を下し、トランプ氏が上訴していた。選挙結果を覆そうとした疑惑を巡る訴訟は来年3月に初公判が予定されているが、今回の上訴によって一時的に全ての訴訟手続きが停止されると判事は述べた。
トランプ氏の報道官は声明で「トランプ(前)大統領と、わが国の法の支配にとって大きな勝利だ」と宣言。判決を急いで2024年大統領選に干渉しようとするスミス特別検察官の戦略が阻まれた、と主張した。
トランプ氏と、同氏を起訴したスミス氏はともに、上訴中は公判が行えないことを認識している。しかしスミス氏は、上訴中でも判事は裁判前の一部手続きを行えると主張している。
チャトカン判事は、訴訟手続きの一時停止中も、トランプ氏が検察官や証人について発言するのを制限する箝口(かんこう)令など、判事が過去に下した判決は執行できるとの判断を示した。
トランプ氏の上訴は、公判を来年の大統領選後に先延ばしするための戦略だとみられている。
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