2023年はおそらく、ここ40年来で中国経済最悪の年となるだろう。株式市場と不動産の暴落は、中国人の個人資産が大幅に減少することに等しい。
米国と比較すると、中国のGDPは2022年には米国の72%だったが、2023年には64%になる見込みだ。銀行危機が勃発する中、専門家たちは、中共(中国共産党)が最後に狙うのは中国国民の200兆人民元(4千兆円相当)にのぼる銀行貯蓄になりつつあると考えている。
金融市場崩壊 上海株、節目の2900ポイント
米国在住の中国人個人事業家、孟軍氏は、新唐人テレビの番組「菁英論壇」で、中国経済は今後悪化の一途をたどると述べた。
この4か月、北向資金の純流出は続いている。総額は、ほぼ2千億規模。これは非常に恐ろしいことだ。北向資金とは、香港市場を通じて人民元建てのA株に流れ込む香港の資金および海外の資金だ。北向資金の純流出はつまり、外資の撤退である。 上海株は2900ポイントを維持することができない場合は、おそらく全体の株式市場は完全に崩壊するだろう。
習近平は今、金融システムが崩壊すれば、政権が不安定になることを悟っている。なぜなら、金融システム全体が、中共政権のサブシステムだからだ。 過去2、3日間、中共は株式市場に介入している。
中共は茅台酒(貴州茅台酒股份)、五粮液(五糧液集団)、招商銀行、中国工商銀行などの国有企業や銀行を通じて株価を支えているが、一般市民や外国資本の撤退は続いている。
米国の株式市場、ダウ・ジョーンズ工業の株価平均は2023年12月13日に3万7千ポイントという歴史的な高値を記録した。中国に比べれば天と地ほどの差だ。香港ハンセン指数や台湾の株式指数を見ると、すでに逆さまになっており、まったく想像を絶することだ。香港の成長企業(GEM)市場はほぼゼロに転落している。
最大の問題は、今回は不動産市場から株式市場、信託に至るまで全部暴落した。つまり、富裕層は中共に搾取されたということを指している。一般人はこれらの資産を購入する余裕がないからだ。
私たちは数十年も株式市場に参加していたからわかる。中国の株式市場は、参加者が当局に搾取される所、ということだ。
株式市場は政府によって操られている。国家(当局)と投資バンカーが協力して小規模投資家を摘み取る場として機能している。
200兆元の貯蓄が狙われる
中国経済がこのような状態になったら、2024年に良くなるのはあり得るのか。 今、中国の多くの企業、実業家の友人は完全に目が覚めたが、もう遅すぎる。上海の友人は工場、土地を売却したいが、誰も買わない。誰もが底値を狙っている。
地方政府は多額の債務を抱えており、新たな債券を発行してもらって、そのお金で前の債券を返済するしかない。これは政府の一貫したやり方になっている。
そして新しく発行した債券を国民に買ってもらう。それは次のステップだ。銀行が預かっている約200兆元の居民預金に目をつけた政府は、それを狙っている。
中共は必ず住民の預金を空にする。中共は銀行を支配しているのだから、その金を使わないはずはないだろう。現在、新しい銀行規制が導入され、多くの銀行では、大口の預金は引き出せなくなった。
銀行側は、どうやってそのお金を手に入れたのか、そのお金は合法的に課税されたものなのか、と聞いてくる。これは非常に恐ろしいことだ。
(続く)
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