いまや一線都市の銀行も免れない経営難 「給料の遅延」や「ボーナスなし」も=中国

2024/02/13 更新: 2024/02/13

中国の「一線都市」といえば、流動性はあるが北京、上海、深圳、広州、成都、杭州、重慶、南京、蘇州、天津などの代表的な大都市が挙げられる。

しかし中国経済の低迷が続く昨今、たとえそうした一線都市にある銀行であっても、市場の飽和状態や熾烈な競争といった多くの圧力に直面している。特にクレジットカード業務では、もはや打開が困難なほど深刻な状況だ。

このほど、上海銀行や上海浦発銀行におけるボーナス関連の話題が中国SNSウェイボー(微博)のホットリサーチ入りし、物議を醸している。

上海銀行の場合、昨年には7千元(約14.5万円)の年末ボーナスが支給されていた。しかし今年は、この年末ボーナスが「ゼロ」になった。それだけでなく、祝日ボーナスや通常の給与まで削減され、それらの支給日まで先延ばしにしているという。

また、上海浦発銀行でも、同じく年末ボーナスの支給が先延ばしになっており、従業員の昇進も停止している。同銀行の職員は「ボーナスもない。仕事への情熱が完全に失われた」と嘆いている。

このほか、広州銀行のクレジットカード・センターが、全従業員の給料の支給を先延ばしにしていることもわかった。

そのため、同センターの従業員は不満や抗議の意を表している。なかには銀行側に抗議するため、退職をほのめかしたり「訴訟を起こす」と口にする従業員もいるという。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
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