中国 屋根で救助待つ人々 「30分で街が水没」「食べ物も服もない」

中国・広東が大洪水 住民「予告なしのダム放流で被害拡大」

2026/07/29 更新: 2026/07/29

台風12号の豪雨に加え、複数のダムの放流も重なり、7月27日、中国・広東省の各地で大規模な洪水が発生した。住宅街や商店街は濁流にのみ込まれ、場所によっては浸水が2メートルを超えた。

ネット上に投稿した動画には、住民が屋根や2階へ避難して救助を待つ様子や、住宅や商店の1階が完全に水没し、車や家財が濁流に流される様子が映っている。

子供がベッドごと強風に飛ばされたという情報や、急流に車ごと流され死亡したとの情報もネット上で広がっている。一方、当局は被害総額や詳しい死傷者数を公表しておらず、被害の全容はなお明らかになっていない。

広東省の洪水で水没した車両。住民からは「予告もなくダムが放流され、水が一気に押し寄せた」との声が相次いでいる(SNS動画より)

中でも梅州市では、雨量はそれほど多くなかったにもかかわらず、複数の村や町が一気に冠水した。道路は川のようになり、住宅や商店の1階、車、農地まで次々と水没。住民の間では「なぜここまで浸水したのか」という疑問が広がった。

その矛先が向けられているのが、上流のダム放流だ。

恵州市や梅州市周辺では複数のダムや水力発電所が放流を実施。本紙姉妹メディアのNTD新唐人テレビの取材に対し、住民は「台風の夜は浸水していなかったのに、朝になって30分ほどで町全体が水没した」「放流の事前通知はなく、水が一気に押し寄せた」「逃げる時間さえなかった」と訴えている。

SNSには「これは天災ではなく人災だ」「もっと早く計画的に放流していれば被害は防げたはずだ」と行政を批判する投稿が相次いだ。

中国では大規模な洪水が起きるたびに、「予告のないダム放流だった」と訴える住民の声が繰り返される。同じような訴えが毎年のように繰り返される現実は、この悲劇をなぜ繰り返すのかという重い問いを投げかけている。

 

台風12号とダム放流の影響で冠水した広東省各地。住宅街や商店街が広範囲に水没。(SNS動画より)
李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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