旧正月の初日(2024年2月10日)山東省日照市莒県の政府門前で、銃による無差別乱射事件が発生した。
容疑者は解雇された元武装警察官であるという。市民に向かって無差別に銃を乱射し、40人以上が撃たれ、そのうち21人の死亡が確認されている。死者数は、今後も増え続けそうだ。
事件に関する詳細が語られている、ツイッター(現X)に投稿された音声動画によると、事件が起きた場所は現地政府の政府関係者が住む「家族院」の門前だという。武装警察官出身の容疑者は、まず2人を刃物で刺した後、いったん現場を離れて近くに隠れた。
大量の血を流しながら、地面に倒れている最初の犠牲者2人の周囲には、大勢の市民が集まった。現場には救急車も駆けつけている。
市民が多く集まったところへ、隠れていた容疑者は再び飛び出し、今度は銃を乱射した。そこで40人以上が撃たれ、21人の死亡が確認されている。
事件の後、現地では電波が遮断された。都市全体に戒厳令が敷かれ、武装警察官が包囲する事態となった。中国人が日常の連絡に使用するSNSのウィーチャット(微信)をはじめ、中国版TikTok「抖音」や中国版ツイッターのウェイボー(微博)など市民が情報発信できる手段は一切使えず、軍事管制されている状態だという。
一説によると、犠牲者のなかには、子供や現場に駆け付けた救急隊員も含まれているという。
事件の翌日(2月11日)香港のフェニックステレビ(鳳凰衛視)の公式サイトでは、大勢の市民が死亡した同事件について報道していた。しかし後に、その報道はウェブサイト上から削除されている。
中共当局が厳重な情報封鎖を行っているため、犯行の動機などの事件の真相、および実際の死傷者数は現地点ではわからない。
同事件をめぐっては、情報が錯綜しており、ネット上では複数の説が飛び交っている。
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