今月13日、河北省邢台市の集合住宅で大規模な爆発が発生した。
画像に映るその凄惨な光景は、まるで爆弾が落ちた戦場の街と見まごうほどである。
そうしたことから、爆発原因についてネット上では、単なるガス爆発のような「事故」ではなく、誰かが強力な爆発物を用いた「復讐ではないか」ともっぱらの噂である。
信じ難いほどの光景「まるで戦場の街」
爆発現場を捉えた複数の動画のなかには、辺りの道路一面に飛び散ったレンガやガラス、窓枠などがあった。また、爆発の衝撃でビル1階と2階のドアや窓、2階の一部ベランダが吹き飛んでいる。ビルの3階以上の窓ガラスも割れ、窓枠も一部が変形している。
死傷者について、現地当局は「3人死亡」と主張している。しかし爆発現場を見る限り、被害の範囲が広く、状況も極めて深刻であるため「死傷者などの人的被害は、もっと大きいのではないか」と民間では疑っている。
爆発「事件」の後、同事件について伝えた中国メディアの報道および転載された記事などは、全て削除されたことがわかった。中共当局が、またしても情報封鎖に乗り出した模様だ。
(2月13日、河北省邢台市の集合住宅で起きた大規模な爆発事故の現場)
専門家:「残酷な中国社会のリアル」
この爆発「事件」について、中国問題専門家で、エポックタイムズのコラムニストでもある王赫氏は、次のように分析する。
「本当に悲しい事件だ。しかし、このような悪質な事件は、ここ数年中国で後を絶たない。中国社会の全体に戻気(リーチー、邪気)や暴力的な雰囲気が満ちている。戻気の元凶は(そうした社会をつくった)中国共産党による独裁統治である。 今年の『春晩』では、中共軍の兵士たちが刀や銃を持って舞台に上がり、武力や暴力の脅威を露骨に誇示した。これは過去にもなかったことだ。中共のこのやり方は、暴力を社会全体に広めているに他ならない」
「中国社会は、全てが矛盾に満ちている。しかも、正常な社会の運営がなされていないため、問題を解決する有効なメカニズムも司法もない。そのため、国民には基本的な人権も自由もない。中共は国民を鎮圧して、暴力で問題を強制的に解決しているため、積もり積もった怨恨が山のようになっている。こうして、社会の戻気(邪気)が蔓延するようになった。今の中国社会にあるのは、中共による血なまぐさい統治、そして社会への虐げと毒害だけだ」
王赫氏が言及した「春晩(春節連歓晩会)」とは、中国中央テレビ(CCTV)が旧暦大晦日の夜から放送する年越しの歌番組である。
いずれも中国共産党を賛美する政治的意図に満ちた内容であるが、今年の「春晩」には兵士の大集団がステージに上がって軍事的なパフォーマンスをした。
新年の祝賀にふさわしくないその異様な光景は、各方面を驚愕させるものだった。
時事評論家の唐靖遠氏も同様に「この事件からも、非常に残酷な中国社会のリアルが浮き彫りになっている。中共統治下の中国社会全体がすでに爆発し、崩壊の危機に瀕していると言えるだろう」との見解を示している。
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