中国の旧正月連休は終わったが、その後、人気の観光地である海南島(海南省)では多くの旅行者が足止めを食らって家に帰れないばかりか、不当に高額な宿泊費や航空運賃などの出費を強いられている。
SNSには「海南島が観光客をカモにして、ぼったくりをしている」「悪質過ぎる手口」「強盗だ」とする非難が溢れている。旅行者を意図的に「足止め」状態にして、各種の値段を吊り上げているというのだ。
なかには「事前に購入した帰りのチケットや、予約済みであるはずの帰りの航空券や船のチケットが(販売側によって)不当に取り消された」と訴える観光客も少なくない。
つまり、値段を吊り上げたチケットへ観光客を誘導するため、販売済みの安価なチケットを一方的に「無効」にしたことになる。
海南島に足止めを食わされた旅行客たちは、帰るにも帰れず、島での高い消費を強いられることになった。彼らは不満を表明し、抗議の声を上げているが、いずれも現地当局によって暴力的な弾圧に遭っている。
(ついに爆発した足止め客。その後、警察に連行されたという。2024年2月17日、海南島。SNSより)
旧正月の連休後、海南島から外に出る航空便の価格は高騰した。いずれも国内線であるが、一部の直行便は3万元(約62万円)を超え、経由便でも2万元(約41万円)を超えるものもある。
また自家用車で海南島に来た観光客も多かったが、こちらも足止めを食らっている。車ごと乗れるフェリーのチケットは、高い値段を出してもなお手に入らない観光客が多い。オンラインでのチケット予約は、3月まで満杯の状態だ。
また、海南省に限らず、黒竜江省ハルビン市など他の多くの観光地でも、航空券やホテル価格が高騰している。
(一泊で約10万円もするホテルの部屋に、やむなく入った観光客。2024年2月19日撮影、黒竜江省ハルビン市)
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