2021年に新型コロナワクチン接種がはじまってから3年が経過した。11日に発表された新型コロナワクチンの健康被害救済制度認定者数は6581件、そのうち死亡が493人に達している。
現在、ワクチンの接種後に生じる健康被害について、医療機関からの報告を収集し、厚生労働省の審議会に報告し、専門家による評価を行う「副反応疑い報告」制度においては、2021年に新型コロナワクチン接種がはじまってから3年が経過した現在、新型コロナワクチン接種と死亡の関連性があると認められた事例は2件だ。
新型コロナワクチン接種後にその接種者が死亡したり健康被害を受けた場合、厚労省は主に救済を目的として審査を行い、給付する「健康被害救済制度」と、接種によって得られる利益と、健康被害などのリスクを比較して接種の是非を評価、判断する「副反応疑い報告」という2つの制度で対応している。しかしこの2つの制度のワクチン接種後に死亡した事例の評価数には493人と2人と大きな差がある。
ワクチンの安全性を評価する審議会での見解は「ワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」というもので、厚生労働省のワクチン接種の新型コロナワクチンの接種を中止すべきとの判断には至っていない。
しかしコロナワクチン接種の評価について疑わしさを感じさせる出来事があった。
12日に開催された武見敬三厚生労働大臣の記者会見で、この審議会の委員や参考人がワクチンの関連企業から、特許権使用料や講演に係る報酬、その他、研究契約金など受け取っていたことがわかった。
武見厚労大臣は会見の中で、フリージャーナリストの藤江成光氏の質問に答え、直近の今年1月26日に開催された審議会に参加した委員及び参考人の中で金銭を受け取っていたのは、14名の委員の中で8名、6名の参考人の中で3名いると述べた。
審議会では金額によっては退席や議決権を与えられないなどの参加規程が設けられ、一定の透明性は保たれているとはいえ、審議会の委員・参考人のうち20人中、半数以上の11人が製薬会社から金銭の受取っている。
藤江氏は「想定の100倍と表現されるような健康被害が起きている状況ですが、委員、参考人の過半数の方が製薬会社と金銭のやり取りがある。〜中略〜 調べると今3か月に1回のペースでしかこの審議会は開かれておりません。この審議会の在り方自体が重大な懸念ではないか」と述べた。
またこれらの金銭を授受した11名の委員や参考人のうち、日本にワクチンを供給しているファイザー社から5人、モデルナ社から1人、金銭を受取っていた。
このモデルナ社からコンサルタント料や講演料として金銭を受け取った森尾 友宏氏は、審議会の副反応検討部会部会長を勤めている。
審議会のこうした実態に対して、これまでも「利益相反」ではないかとの見方もでていた。
2022年参議院予算委員会で、柳ヶ瀬裕文議員(日本維新の会)は、ワクチン分化会のメンバーには5年間ファイザー社の統括部長をしてきた人も含まれていると利益相反ではないかと疑義を呈した。
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