3月26日、神韻芸術団本部は爆破予告と大規模銃撃の犯行予告を受けた。これは、中国共産党による神韻への嫌がらせが激化していることを示している。
米ニューヨークを拠点とする神韻芸術団は、中国の伝統文化の復興を使命とし、「(中国に)共産主義が出現する以前の中国」を表現する中国古典舞踊と音楽の芸術団だ。
そのため、約20年にわたって中国共産党の「悩みの種」であり続けた。中共は神韻芸術団の公演を妨害するため、劇場に圧力をかけて公演を中止させたり、中国国内にいるアーティストの家族を迫害したり、米国の法制度を利用して目的を達成しようと、あの手この手を使い、妨害してきた。
神韻芸術団本部が犯行予告を受ける数日前、神韻が公演している劇場や公演が予定されている劇場も爆発予告を受けた。警察が介入したが、幸い爆発物は見つかっていない。
神韻が受け取った脅迫メールの内容は「ニューヨーク州北部、龍泉寺に爆弾を設置した」「PayPal」アカウントに5800万ドル(約88億円)を送金しろ」「指定された時間内にお金が振り込まれなかったら、爆弾を爆発させる」というものだった。
中国語で書かれた別の脅迫メールには、「近いうちに龍泉寺に忍び込み、そこにいる人々に向けて銃撃し、手榴弾を投げる」と書いてあった。
同日に送信されたその他のメールも罵詈雑言に満ちていた。送信者は龍泉寺と神韻が警察やメディアに伝えたことに憤慨している様子だ。
龍泉寺には、神韻の訓練施設、芸術大学、芸術アカデミー、唐時代の様式の寺院が併設されている。
「私は何百回もニュースのトップに載っている。FBIなんか怖くない。このようなメールを送り続ければ、警察を翻弄し、彼らはただ『狼が来た』と思うだけだ」と言い放った。
「いずれ、本当に劇場に爆弾を仕掛ける。お前たちの中の1人を爆殺すれば、裏切り者は1人減る」とメールに書かれている。
神韻の広報担当者は、最近の数週間に行われた脅迫や攻撃は、中共が長年、神韻に対して行ってきた妨害活動と関連があると見ている。
これらの脅迫について通報を受け、FBIは調査を進めている。大紀元はFBIにコメントを求めたが、まだ返答はない。
中国人男性、神韻に銃撃予告
昨年9月7日、FBIは「龍泉寺のキャンパスへの脅迫を行なった」男を目撃し、「武装している可能性があり、危険だ」と警告する文書を発令した。
FBIの文書では、ある中国系男性が「自殺特攻隊に参加したい」と述べ、SNSの動画には「銃の装填を実演する」動画があったという。
州警察はすべての入り口を警備した。
ジョージ・シュー副校長は「ある時、この男がキャンパスの近くに現れた…州警察が入り口をパトロールし、全員が厳戒態勢を敷いた」と語った。
同紙が入手した警察の報告によると、警察は男性の自宅を捜索し、ハンドガン1丁、AR-15ライフル1丁、600発を超える弾薬と14個のマガジンを押収した。そのうち約半数は既に装填されていたという。
この男性は引っ越し後、銃を隠して所持できる隠蔽携帯許可証を取得していなかったため、銃の不法所持で告発された。また、居住していた州の法律で禁じられている10発を超える弾薬が装填されていた弾倉を不法に所持し、起訴されている。
他の脅迫と嫌がらせ
先週、カリフォルニア州コスタメサで神韻のツアーバス2台のタイヤが損傷を受け、あわや大事故に!という事件があった。
大紀元が入手した警察の報告書によると、バスのタイヤが傷つけられられている、これは空気漏れではなく、高速走行中の爆発を引き起こす可能性がある。
同様の出来事は以前にも米国とカナダで発生しており、神韻芸術団はバスの24時間監視のためセキュリティを雇用している。コスタメサにおいて、バスが地元の修理工場でメンテナンスを受け、引き取りに行った際にタイヤが破損していることが判明した。
警察は事件の捜査を進めている。
また、2週間前には、シカゴのオヘア国際空港で神韻のメンバーが、中国語を話す中国系米国人の税関職員から嫌がらせを受けた。この件について、複数の議員が調査を求めている。
中共は神韻公演を絶えず妨害
神韻芸術団は世界各国で巡回公演を行なっており、毎年の観客数は100万人を超える。神韻は「(中国に)共産主義が出現する以前の中国」を表し、純粋な中国の伝統文化を描いている。 中国共産党はこれを、文化領域における支配を脅かすものと見なしている。
共産主義体制とその海外への影響力の専門家であるトレバー・ルードン氏は「彼ら(中国共産党)は、中国文化は社会主義的だと言いたいのだ」と指摘した。
神韻の広報担当者は、最近の脅迫や攻撃は、中共による神韻に対する長年の妨害キャンペーンに関連しているのではないかと疑っている。
法輪大法情報センター(FDIC)によると、中共幹部が劇場や政府関係者に圧力をかけ、神韻公演を中止させようとしたケースは100件以上あるという。 大紀元の以前の報道でも、韓国など中国共産党の影響力が強い国はこのような事件の影響を受けていると指摘している。
一部の神韻アーティストは中国にいる親族が警察に尋問され、投獄されたことさえあると語っている。それはアーティストらを脅すことを目的としている。
世界中を回る神韻芸術団の8つの分団の1つである「新世界芸術団」の副団長、陳纓氏は語った。
「最初に、中共は政府に圧力をかけて神韻の公演を禁止しようとした。それが無駄だとわかると、劇場に圧力をかけた。それでも私たちを止められないと、バスのタイヤを破壊した。それでも私たちを止められないと、ネット上で神韻を中傷し、劇場マネージャーに無数の電子メールを送った。さらには『爆弾予告』の脅迫状まで送るようになった」
多くの神韻アーティストは「真、善、忍」を基準に、心身を高める古代中国の修煉法、法輪功の学習者だ。
1999年、法輪功の修煉法は7千万から1億人に達し、中国共産党の党員数を上回ると推定された。そのため、当時の中共首魁だった江沢民は法輪功を撲滅する運動を開始した。
人権団体は、中国で法輪功の信者が広範囲にわたり逮捕、拘留され、拷問や殺害を受けていると指摘している。
2019年6月17日、ロンドンで行われた独立民衆法廷では、中国(共産党政権)は人道に対する罪を犯した「犯罪国家」であると、判事団全員の一致をもって裁定が下されている。
また議長は、中国で移植手術の供給のために臓器収奪が行われている事については認めざるを得ないと結論を下した。
神韻のいくつかの舞踊劇は、芸術的な手法で中国共産党による迫害のシーンを描いている。
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