中国共産党は人々の希望を奪うが、民衆を恐れる=米国駐日大使

2024/04/03 更新: 2024/04/03

アメリカのラーム・エマニュエル駐日大使は、中国共産党が国民の希望を奪い、それにより民衆を恐れる現状について深刻な指摘を行った。

エマニュエル大使によれば、中国共産党の行動は、国際システムを放棄し、自国を孤立させる結果を招いている。この記事では、エマニュエル大使の発言と、それが示す米中関係および中国の内外政策の影響について詳しく掘り下げる。

「China Talk」という番組でジョーダン・シュナイダー氏によるインタビューに応え、4月1日にXプラットフォームで公開された動画内で、エマニュエル大使は米中関係、日米韓三国間の連携、中国国民の国外逃亡、中国の政治情勢など、複数の敏感なトピックについて語り合った。

大使は特に、中国の若者の失業率の上昇、外資の流入減少、そして中国共産党が数億の人々を貧困状態から脱出させることに失敗した点を強調した。

「国際システムの恩恵を最も受けるべきであった中国共産党が、そのシステムを放棄したことは遺憾である。このシステムは数億の中国人民を貧困から救う可能性を秘めていたが、中国共産党によって見捨てられた。その結果、共産主義の中国は国際社会から孤立し始めている」とエマニュエル大使は述べた。

さらに、「北京が国際秩序を棄てたことにより、世界の他の国々、特に先進国は中国から距離を置き始めた。中国共産党は繰り返し他国を敵に回し、知的財産の盗用、海外での経済スパイ活動、外国人の無差別逮捕などを行ってきた」とも指摘している。

最後に、エマニュエル大使は「私たちの希望は、中国が再び国際システムの一部となり、責任ある一員として貢献することである。それが実現すれば素晴らしい。しかし、自己閉鎖を選び、世界から隔絶する道を選んだ場合、その代償は中国自身が支払うことになるだろう」と結論付けた。

エマニュエル大使は、国際システムからの排斥が中国共産党にとって一つの恐怖であることを指摘しつつも、彼らが最も恐れているのは中国の一般市民であると強調した。

「彼らはアメリカや団結した周辺国を恐れているが、最も恐れるのは中国の庶民である」とエマニュエル大使は述べ、「中国の人々を恐れる理由がある。『安全と権力を我々に、中国の夢をあなたたちに』という基本的な約束さえ守られていない。人々の希望は既に失われている」と指摘した。

中国経済は企業家精神と世界からの信頼と投資を基盤としているが、「北京はその道を選ばなかった」とエマニュエル大使は言う。中国共産党は自己破壊的な行動を止めることができず、どんな試みにも耳を貸さない状況である。

3月27日には、アメリカの企業トップ15人が中国共産党の党首と非公開で会談したが、その結果は中国経済に対する否定的な見方を強めることとなった。

「中国には強い起業文化が存在するが、習近平党首はその精神を破壊した。彼の戦略によって、企業家精神と世界からの信頼を損なった」とエマニュエル大使は述べた。

10年前には外国企業が、北京や上海へのスタッフ派遣、オフィスの移転を拒否する声はなかった。しかし、現在は状況が変わり、「日本、ヨーロッパ、アメリカの職員は、逮捕や封鎖の恐れのある中国の都市で家族とともに生活することを望まないだろう」とエマニュエル大使は指摘する。

最後に、「投資のために人々を呼び戻しつつ、逮捕するという矛盾行動は、非常に困難である」とエマニュエル大使は述べた。

林燕
関連特集: 米国