研究者は、ワクチン接種を受けた人がCOVID-19に感染するリスクが高いことを発見した。
新しい研究によると、COVID-19ワクチンを1回以上接種した人は、COVID-19に感染する可能性がより高いとされる。
米クリーブランドクリニックの従業員に対するデータ分析によると、2回以上の接種を受けた人はCOVID-19感染のリスクが高い、とナビン・シュレスタ博士と共著者たちが報告した。
研究者は、ワクチンを2回接種した人のCOVID-19感染のリスクは1.5倍、3回接種した人は1.95倍、3回以上接種した人は2.5倍であることを発見した。これらの高いリスクは、ワクチンを接種していない、あるいは1回接種した人と比較している。
変数を調整してみても、高いリスクが残存する。
「この発見の正確な理由は明確ではない。ワクチンによる免疫が自然免疫よりも弱く、持続力が低いことと関連する可能性がある。したがって、短期的にはある程度の保護性があるものの、ワクチン接種は将来の感染リスクを増加させる可能性がある」と研究者はプレプリントとして公開された論文で述べている。
ワクチン研究者、ロバート・マローン博士は、この論文には関わってはいないものの、該当論文が「製品が効果的でないか、非常に低い効果を収めているか、(将来的に)ネガティブな効果をもたらすことに対するもう1つの認識となる」と「エポックタイムズ」に述べた。
マローン博士は、研究者が従業員集団の中でのワクチンの安全性を研究していないことに言及した。文献や死亡記録によれば、COVID-19ワクチンは致命的な心筋炎などの副作用を引き起こす。
以前の研究やデータも、ワクチン接種回数が多い人がCOVID-19に感染しやすいことを示唆している。これにはクリーブランドクリニックの科学者らによる以前の論文やアイスランドの研究も含まれる。
米疾病予防管理センター(CDC)は外部の研究に対するコメントの要求を繰り返し拒否してきたが、現在利用可能なCOVID-19ワクチンのいずれかを、接種回数に関係なく生後6か月以上のほぼ全ての人に推奨している。ただし、5月後半に開催される会議で、ワクチン製剤を改善して保護性を向上させるかどうかを検討する予定だ。
CDCの科学者たちは、2月に発表された同機関の週報において、最新のワクチン、つまりXBB.1.5亜変異体を標的とした単価ワクチンが、JN.1ウイルス株が優勢である60日から119日後に49%の有効性を示したと述べた。ただし、追加データによれば、以前の二価ワクチンを接種した50歳以上の人は、症状のある感染になりやすかった。
論文の著者は利益相反を開示しておらず、少なくとも5つの限界を認めた。その中には、JN.1の感染に対して、どのように代替手段を使用したかも含まれる。
また、4月に査読前に公開された別の研究では、ファイザーの最新ワクチンに対して、2023年後半から2024年初頭までの入院からの保護率を32%と推定した。この研究は、米国退役軍人省やファイザーを含む複数の機関の科学者によって行われた。多くの著者が利益相反を報告しており、一部の資金はファイザーが提供している。
ワクチン接種を受けた人が感染しやすくなる一説として、古いウイルス株に対する免疫系の反応が訓練される一方で、新しい変異株に対する保護が犠牲になることがあげられる。
イエール大学公衆衛生大学院の疫学名誉教授であるハーベイ・リッシュ博士は、この論文をレビューした後に、「エポックタイムズ」に電子メールで次のように伝えている。
「複数のワクチン接種は、抗体依存性増強または『抗原原罪』の影響をもたらす可能性がある。これにより、現在のワクチンや現在の感染から生成される抗体より、最初のワクチン接種から生成された抗体に対して不釣り合いなほど感染反応が増加する。そして、抗体反応の効果が低くなる」
コメントの要求に応じなかったシュレスタ博士とクリーブランドクリニックの研究者は、XBB.1.5株対応ワクチンの接種がJN.1に対してどれだけ効果的であるかを分析することを目指した。JN.1は2023年末までにXBB.1.5から変異した。
そのために、彼らは2023年12月31日から2024年4月22日までの間にクリーブランドクリニックの従業員の間でCOVID-19の感染発生を分析した。
研究に含まれた約4万7500人の従業員のうち、その期間中に838人がCOVID-19の陽性と判定された。
調整前のデータでは、最新ワクチンを1回接種した人と接種してない人の間に違いは見られなかったが、年齢やその他の要因を調整した後、研究者はワクチン接種が感染に対して23%の効果があると推定した。
連邦およびグローバルのガイドラインでは、ワクチンが50%未満の防護の提供なら、効果がないと見なされる。
研究者は、研究対象者のなかに重患の人数が少なすぎて、重患に対する効果を推定できないと述べた。
そうした限界を示す事項には、症状のある感染と無症状の感染を区別できないということが含まれていた。利益相反は報告されず、著者は資金提供を受けていないと述べている。
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