近年、中国各地で病院や学校体育館、商業施設、集合住宅の屋根や建物が崩落する事故が相次いでいる。
31日昼ごろ(現地時間)、中国広西省崇左市龍州県にあるの小学校付近にある2階建ての商業施設が突然倒壊した。通常通りに営業中だった施設の崩壊までにかかった時間はわずか「5秒」であった。
中国メディアによると、「5人が倒壊したビルの下敷きになった」という。
また、ネットに流出した崩落の瞬間を捉えた映像によると、崩壊の数秒前、商業施設の屋根から、何か屋根の一部のようなものがパラパラと落下しはじめていたが、それ以外の異常はなかった。しかし、それからわずか 5 秒後、あっという間に建物が崩れ落ちて全壊し、あたりは白い粉塵が舞い上がり、瞬時に廃墟と化した。
崩壊した商業施設には文房具屋やコンビニが入っており、監視カメラの映像では、当時、ビル内には子どももいた事がわかる。
関連話題は同日、中国SNSのトレンド入りし、「何の前触れもなく建物が崩壊するなど、怖すぎる!」と衝撃を受けるユーザーも少なくない。
(2024年5月31日、「わずか5秒で」で廃墟と化した商業施設、広西省崇左市龍州県)
相次ぐ崩壊
中国では近年、「おから工事(手抜き工事)」が原因とみられる事故が頻発しているため、このような事故はもはや「見慣れたもの」となっているが、中国市民の間では「またか、こんなこといつまで続くんだ」という不安が広がっている。
ネット上では怒りと嘆きの声が広がるともに、「老朽化していたにせよ、おから工事だったにせよ、中国は世界一安全な国だ」の皮肉の声も多く集まっている。
というのは、どういう根拠かは不明だが、中国当局は自国を「世界一安全な国」と主張しているため、おから工事や強制臓器摘出などの事件が発生するたびネット上にあがる「中国は世界一安全な国だ」の揶揄する声がもはや定番化してきている。
4日前の27日、安徽省銅陵市では5階建ての住宅ビルが倒壊したばかりだ。倒壊したビルの下敷きになった住民5人のうち4人はすでに死亡が確認され、1人(12歳少女)は重症だ。犠牲者遺族によると、崩壊したビルは崩壊前には壁にひびが入っていて、ドアや壁が揺れていた。しかし、修繕が行われたのは外壁だけだったという。
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