中国 現地当局の「無害宣言」に世論反発=中国

河川に「濃厚な白い泡」が大量発生 =中国

2024/06/04 更新: 2024/06/04

このほど、中国貴州省黔南(けんなん)プイ族ミャオ族自治州羅甸県(らでんけん)にある町「羅悃鎮」の河川に白い泡が大量発生したことがわかった。

現地住民の不安が広がるなか、現地の環境保護当局は「有害物質はみつかっていないため、白い泡は無害で河川にも影響はない」と主張。

5月30日に投稿された現地の動画のなかには、水の流れに乗って河を下っていく「濃厚な」白い泡がどこまでも続いた。動画撮影者によると、大量の泡が発生する現象が生じたのは「大雨の後だ」という。

また、中国メディアが現地民の話を引用して、「泡の大量発生の現象は十数分続いたあと、消えた。現場には臭いはない」と報じている。

しかし、この現地当局による「無害宣言」や中国メディアの報道をそのまま鵜呑みにするほど、いまの中国人はもう過去のように単純ではなくなった。

何かが起きると現地当局が真っ先にすることは「問題解決」ではなく「事実隠蔽や情報封鎖」であることを、人々は過去の経験からイヤになるほど学んでいるからだ。

関連トピックスをめぐり、SNS上では「また無害宣言か」「本当に無害かどうか、役人が河の水を一口でも飲んでくれたら信じる」など安全性を疑う声が広がるなか、「もう茅台酒(まおたいしゅ)は飲まないの?」といった皮肉も多く寄せられている。

「茅台酒を飲んで死んだ人もいるんだ。だからって、茅台酒の毒性分析を行うのか? そんなことをする必要はないだろう……」これは、5月末に悪臭を放つ河川で魚やエビが大量死し、深刻な水質汚染が懸念される「滁河流域」を管轄する同国安徽省滁(ジョ)州市の政府官僚の「爆弾発言」であったが、いまや「無責任な官僚」を揶揄する「名ゼリフ」になっている。

滁州市の河川で魚やエビが大量死する原因については後の検査で「河の上流に位置する企業による有害化学物質の漏洩」と判明している。しかし、問題発生当初、「河に有毒な汚水が流れ込んでいるのではないか」と心配する地元民は政府関連部門に対して「水質検査を行うよう」求めていたが、担当部門は「水は問題ない」「水質検査を行う必要はない」と一蹴していた。

「茅台酒飲んで死んだ人もいるんだ」「正直に言うと、私はあと2か月で定年を迎える。こんな(面倒な)事には関わらないほうがいい」など、現地関連部門官僚らによる相次ぐ「爆弾発言」は世論の怒りに火を付けた。

その後、現地の複数の官僚が免職になった。

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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