中国 白髪の老人がナイフで無差別に若者を次々と刺す

上海地下鉄駅で「無差別」通り魔事件 社会報復か?

2024/06/20 更新: 2024/06/20

19日の朝の通勤ラッシュ時(現地時間午前8時30分ごろ)、上海の地下鉄の駅内で刃物による傷害事件が発生した。

列車待ちの乗客で混雑していた駅構内で、ある男性が突然ナイフを出して無差別に若者を次々と刺していったという。

現地当局は「負傷者3人」と公表されており、容体については明らかになっていない。

事件が起きた地下鉄9号線の合川路駅は事件後閉鎖され、現地警察は容疑者の男、沈(54歳)を現行犯逮捕し、犯行に至った詳しい経緯などについて調査を進めている。

刺されて地面に横たわる若い男性を救助する様子や地面に鮮血が滴る現場を映した動画などがSNSを通じて拡散され、関連ニュースはSNSウェイボーのトレンド入りするなどして、ネット上で熱い議論を巻き起こしている。

「いやな事件は頻発するし、恐ろしくて外も歩けないわ」「今の世の中どうなっちゃったの?」「中国社会に蔓延する邪気の現れだ」といった嘆きの声が広がるいっぽうで、動機について「また社会報復か」と疑う声も根強い。

 

画像(左)は容疑者の男、画像(右)は事件が起きた駅構内の様子。(中国のSNSより)

 

「この世の中どうしてこうなったのか」

この犯人にどのような背景があるか、現段階では不明である。しかし昨今の中国で、無差別殺人に代表される「社会報復事件」が頻発していることは確かだ。しかも、その頻度は高くなっているといわれている。

刃物で切りつけられるか。暴走車に突っ込まれるか。安心して街を歩くこともできないのが「今の中国」である。悲惨な現状としか言いようがない。

改善のためには、「それは何故か?」という根源的な問題を考える必要がある。

「周囲への敵意をむき出しにし、理性が完全に失われた人間。甚だしいモラルの低下。人間性の喪失。しかし、そんな中国を作ったのは、一体誰か?」

 

2024年3月19日、北京、遼寧省瀋陽市、浙江省台州市で暴走車が市民を次々とはねる「社会報復事件」が1日に3件も発生した。(現場画像、SNS投稿動画よりスクリーンショット)

 

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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