中比衝突は中共の台湾侵攻のリハーサルだ=前米副国家安全顧問

2024/07/05 更新: 2024/07/05

マシュー・ポッティンジャー前米国安全保障問題担当の大統領副補佐官は、火曜日(7月2日)に中共中国共産党)当局が現在の南シナ海でのフィリピンとの対峙を、台湾侵略の「リハーサル」として捉えていると述べた。

ポッティンジャー氏はワシントンの保守派シンクタンクであるヘリテージ財団での講演で台湾の重要性について強調し、中共の差し迫った脅威に対抗するための強力な戦略を求めた。

ポッティンジャー氏は、米国がセカンド・トーマス礁に駐留するフィリピン海兵隊への補給を支援することで、北京に対して米国はこの地域の同盟国を軍事的に支援する意志を示すべきだと呼びかけた。

ポッティンジャー氏は最近の浅瀬付近での中比船舶間の衝突について、中共がその行動に対して何ら責任を取らなかったと述べた。

「北京がなぜこの小さな島に目をつけたのか?  それは主に米国を非難し、(台湾侵略の)リハーサルを行うためだ」と彼は言う。「彼らは台湾のミニモデルでこれを行っている。この小島自体は地政学的に重要な場所ではない」

ポッティンジャー氏は、中共が島を封鎖できることを示し、西側に米国がフィリピンと台湾の両方を同時に支援できないという挫折感を与えようとしていると指摘する。

南シナ海における中比の主権争いは数か月にわたって続いており、先月、フィリピン海軍と中共海警局が小規模な衝突を起こした。この衝突により数人のフィリピン人が負傷し、そのうちの一人は指を失った。

1999年、フィリピンは第二次世界大戦時の上陸艇「ハーネット・カウンティ」(BRP Sierra Madre)を意図的に南沙諸島のセカンド・トーマス礁に座礁させ、軍を派遣して海洋権益を守っている。

中比双方がこの浅瀬を自国の海洋領土の一部と主張している。

米比間の相互防衛条約は、米国がインド太平洋地域で締結している5つの安全保障条約の一つであり、他の四つの同盟国は日本、韓国、タイ、オーストラリアである。

ポッティンジャー氏は、米比相互防衛条約を引き合いに出し、インド太平洋地域で中共に対してより強硬な対応を取る必要があると述べた。

同氏は「これは戦争を意味するわけではない。我々は今直面していることに、北京に対してより厳しい代償を負わせ始める必要がある」と述べた。

米比共同での補給任務の可能性について尋ねられたポッティンジャー氏は、「我々はその準備をするべきだ。私は我々がその準備をしていることを望む」と答えた。

同氏は、セカンド・トーマス礁や他の島々に駐留するフィリピン海兵隊への補給が、冷戦時代に都市がソ連の手に落ちるのを防ぐための「ベルリン空輸」に似ていると述べた。

最近、ポッティンジャー氏と同様の意見を発表する分析家が増えている。今週初め、ブルームバーグのコラムニスト、カリシュマ・ヴァスワニ氏は、フィリピンと台湾はどちらも「第一列島線」に位置し、太平洋上で米国に友好的な政府であり、多くのフィリピンの島々が台湾から100キロ以内に位置していると指摘した。

ヴァスワニ氏は、フィリピン国家安全保障委員会の副委員長ジョナサン・マラヤ氏が、台湾が中共の真の優先事項であり、フィリピンは二次的なものであると述べたと伝えている。マラヤ氏は、フィリピンへの脅威は中共の他国への標準的な脅迫手段の一部であると述べている。

陳霆
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