中国 美談か、それとも防衛策か

「当局に取られるくらいなら社員に?」中国「理想企業」のスーパー胖東来 社員に800億円配布

2026/03/17 更新: 2026/03/17

中国で「理想的な企業」とも称されるスーパー「胖東来(パンドンライ)」が、総額40億元(約800億円)の資産を社員に分配する方針を発表し、大きな注目を集めている。

発表によると、資産は管理職と一般社員におおむね半分ずつ配分され、店長クラスでは一人あたり2千万元(約4億円)、一般社員でも20万元(約400万円)を支給する。創業者の于東来氏は「これは長年続けてきた仕組みの延長だ」と説明し、特別な対応ではないと強調している。

しかし、この異例の発表をめぐり、ネット上では別の見方も広がっている。
「政府に資産を取られる前に、社員に配ってしまったのではないか」という疑念である。

真偽不明の情報として拡散している内容では、現地当局が大型商業施設の建設をめぐり、途中から企業側に巨額の資金負担を求めた。必要とした金額は約40億元、今回の分配額と一致することから、「意図的に会社の資産を減らしたのではないか」との見方が出ている。

この説については公式な確認はなく、あくまでネット上の情報にとどまる。ただ、中国では地方政府の財政が厳しさを増す中、企業への負担が強まっているとの指摘もあり、「あり得ない話ではない」と受け止める声もある。

社員への大規模還元をめぐっては、「当局に取られるくらいなら社員に渡したほうがましだ」との声も多く、「理想の企業らしい判断だ」と評価する意見が広がる一方で、「当局に真正面から抵抗すれば、その先が怖い」と心配する声も出ている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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