今年に入って以来、中国の太陽光発電の主要産業チェーンは価格の下落が続き、業界全体が赤字に陥っている。年初から現在まで、全セクターの総市場価値は約5573億元(12兆3370億円)減少した。現在のところ、太陽光発電業界全体がすでに生産能力過剰の時期に入り、厳しい状況がしばらく続く見通しだ。
中国のウェブサイト「第一財経」や「経済観察網」の報道によると、7月8日午後、ソーラーパネルメーカーの隆基緑能(ロンジソーラー)の株価下落幅は小幅拡大し、終値は1株あたり13.09元、時価総額は982億元となった。同社の時価総額は33か月のうちに、ピーク時の約5500億元(12兆1754万円)から1千億元(2兆2137万円)を下回るまで落ちた。
ロンジソーラーは今年第1四半期に親会社株主に帰属する純損失が23億5千万元となった。昨年第4四半期には同社の純損失が9億4200万元で、単一四半期で損失を計上したのは2013年第1四半期以来初めてだった。。
ロンジソーラーだけでなく、TCL中環、晶澳科技(JAソーラー)、通威股份などの大手メーカーの上半期の株価下落幅は昨年の全体の下落幅を超え、年初から現在までに全セクターの時価総額は約5573億元減少した。
中国「澎湃新聞」の報道によると、7月3日時点で、通威股份の時価総額はわずか806億8千元となった。現在の株価は2020年の最高点の三分の一まで落ち、時価総額は2千億元以上減少した。
シリコン材料の大手として、通威股份はここ数年、業界の低迷に逆っらて拡張を選択した。大量の生産能力が負担となった。低迷する市場環境の影響を受け、今年第1四半期には通威股份の純損失が7億8700元となり、前年同期比で109.15%も大幅に下落した。
今年に入って以来、中国の太陽光発電の主要産業チェーン(シリコン材料、シリコンウェハ、ソーラーセル、ソーラーモジュール)の価格下落が続き、業界全体が赤字に陥っている。JAソーラー、トリナソーラー、愛旭股份、協鑫集成科技などの上場企業の株価は下落が止まらない。
最近、JAソーラーは中間報告の業績予想が赤字だと発表し、太陽光発電の中間報告に対する市場の悲観的な予想を強めた。JAソーラーは上半期に親会社株主に帰属する純損失が8億~12億元になると予想しており、前年同期は48億1300万元の黒字だった。
この業績予告の影響を受け、7月8日、JAソーラーの株価は新安値を付け、1株あたり9.89元となり、年初から50.55%下落した。
中原証券のリサーチデータによると、2024年第1四半期末までに公募基金が保有する太陽光発電企業の株式数は合計40億9700万株で、2023年末と比べて41.80%減少した。合計保有価値は1043億3200万元で、2023年末と比べて40.66%下落した。
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