日本にいる私たちにはなかなか想像がつかない光景だが、中国に詳しい人や中国人であれば、「なるほど! 賢いね!」と感心されるだろう。
というのも、中国の一部のレストランでは、店先や店内にある水槽から顧客が食材を選ぶことができ、選んだ食材は厨房で調理され、テーブルに運ばれる。しかし、テーブルに運ばれてきたものが、必ずしも水槽から選んだものとは限らない。実際、途中でもっと小さいものや鮮度の悪い冷凍ものとすり替えられて提供される悪徳店が少なくない。こうした事例はニュースにはならないものの、日常的に耳にする話だ。
だからこそ、店側がすり替えることができないよう、食材に印をつけて確認するのが、「通」のやり方だとしている。具体的には、食材の一部をハサミなどで切り取って持っておき、テーブルに運ばれてきた食材の体の欠けた部分と照らし合わせて確認するというものだ。
中には、選んだ活きた食材、例えばカニやエビ、魚などを自らの手で殺す客もいるらしい。通常は、地面に強く叩きつけるなどしてから調理に回すようだ。
こうした行為が行われる理由は明白で、客の見えないところで食材がすり替えられるのを防止するためだ。食材が活きていない状態になれば、店側もそれを再利用することが難しくなり、すり替えを諦めざるを得ない。
さらに、自らの手で食材を殺す客は店側からすると「厄介な客」とみなされ、普段とは違う誠実な対応を受ける可能性も高まる。
それにしても、いくら店側のすり替えマジックを防ぐための手段とはいえ、店内で食材を乱暴に叩きつけて殺す行為は残酷だ。しかし、そうせざるを得ない消費者の事情も理解できる。
(選んだ食材を叩き殺す食事客)
こうした現象を見るたびに、「中国はなぜこんな国になってしまったのか」と嘆かずにはいられない。
「神仏を敬い、社会全体の道徳水準が向上し、互いに思いやる心があれば、疑い合うこともなく、疲れずに済むのではないか」と考えさせられる。
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