今月2日夜、中国江西省の集合住宅のエレベーター内で、14歳少年が7歳女児の口や鼻を塞いで窒息させて連れ去ろうとする事件が発生した。
事件の一部始終(約2分間)を捉えたエレベーター内の監視カメラ映像がネットに流出し、世間を震撼させた。
4日、被害を受けた女児の母親の李さんは、中国メディアの取材に応じ、事件の詳細について語っている。
それによれば、「娘はあの夜、泣きながら帰ってきた。殴られ、男の子によって口を塞がれ、首を絞められた。娘は一度窒息して数秒間気を失った」という。
「当時少年は娘を抱えてマンションの出口から外へ出ようとしていた。そこへ通りかかった人がいて、娘が泣いていたため、少年は怖くなって娘を解放した」という。
女児は小学校2年生で、事件の夜は悪夢にうなされ、翌日やむを得ず学校を休んだ。
李さんによると「加害者の少年は同じ集合住宅地の別の棟の住民であり、うちの家族と面識はない」
また、「少年の両親の態度は悪く、謝罪もなければ賠償もない」という。
事件発覚後、李さんの家族はすぐに管理室へ行き監視カメラ映像を確認し、警察にも通報した。しかし、加害者は14歳で未成年であったため、24時間以内に釈放されたという。
「未成年者に対しては刑事責任を追究しない」とする警察に李さんは不服を表明し、「この事件に和解の余地はない」として少年に対して然るべき罰と謝罪を求めている。
事件は中国SNSで広く拡散され、メディアにも取り上げられたこともあり、怒涛の世論のプレッシャーの「おかげ」で現地警察は、ついに少年に対し「わいせつ」の容疑で行政拘留に処すると発表した。しかし、何日拘留するかに関しては言及していない。
中国で問題解決を望むなら「世論の注目を集めることができるかどうかにかかっている」といっても過言ではない。
いっぽう、この事件をめぐり、ネット上では「法律が守っている未成年者はなぜいつも加害者のほうなのか? 被害者だって未成年だ、なぜ被害者寄りに動かないのか」
などの声も上がっており、「かわいそうな女の子よ、彼女は一生エレベーターを怖がることになるだろう」と心を痛めているユーザーも多い。
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