小林製薬が8日発表した2024年12月期第3四半期決算では、紅麹関連製品の回収に伴う特別損失が業績に大きな影響を与えた。同社は、同日発表した2024年1~9月期決算で新たに22億円の損失を積み増し、純利益が前年同期比65.5%減の53億円だった。2024年12月期の通期純利益予想も14億円引き下げて107億円とした。
同社は第1四半期に紅麹関連製品の回収を開始し、製品回収関連損失として36億4800万円、製造設備の減損損失として2億1300万円を計上した。第2四半期には回収関連損失が40億7700万円、設備の減損損失が400万円に上り、さらに第3四半期には新たに22億2100万円を計上している。
業績の悪化
この特別損失により、2024年12月期第3四半期の連結売上高は前年同期比3.9%減の1144億5900万円にとどまった。営業利益は169億7600万円で前年同期比12.4%減、経常利益は179億2100万円で14.0%減と軒並み減少し、親会社株主に帰属する四半期純利益は65.5%減の53億4400万円に落ち込んだ。
今後の対応
同社は本件事案に関する原因調査を進めており、再発防止策の策定を急いでいる。製品の安全性向上を目指し、品質管理体制を強化する方針だ。小林製薬は「信頼回復に向け、全社を挙げて取り組む」としており、今後の業績回復が注目される。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。