小林製薬 株主の香港投資ファンドが135億円請求 紅麹問題で旧経営陣7人を提訴

2025/04/07 更新: 2025/04/07

小林製薬の紅麹サプリメントによる健康被害問題をめぐり、同社の第2位株主である香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」は、旧経営陣に対する株主代表訴訟を提起した。

提訴は2025年4月3日付で行われ、対象となったのは、創業家出身の小林一雅元会長、小林章浩元社長、山根聡前社長、元社外取締役の伊藤邦雄・一橋大学名誉教授ら計7人である。オアシスは、これら旧経営陣に対し、約135億円を小林製薬に賠償するよう求めている。

原告側は、小林製薬の品質管理体制および危機対応に重大な不備があり、それが取締役としての善管注意義務(善良なる管理者の注意義務)に違反すると主張。経営陣の責任を明確にすべきだとしている。

オアシスは、2024年11月20日に小林製薬の監査役に対して提訴請求書を提出していた。しかし、監査役全員が不提訴の判断を下したことから、オアシスは2025年1月28日に、株主代表訴訟を提起する意向を発表した。 ​

今年3月の株主総会では、オアシスは、小林章浩氏、片江善郎氏、大田嘉仁氏、高橋昭夫氏の4名の取締役選任議案に反対の意思を示し、株主にも反対を呼びかけたが、総会では賛成多数で可決された。

清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。
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