中共の神韻芸術団への脅迫 アメリカ議員が非難 越境弾圧行為の法規制を強化

2024/12/15 更新: 2024/12/15

中国共産党(中共)の暴力的な手段による神韻芸術団への脅迫行為が再び表面化した。アメリカの政治家たち、特に中国問題に詳しいクリス・スミス上院議員と連邦議会・行政府委員会(CECC)のスタッフディレクターであるピエロ・トッツィ氏は、これらの行為を強く非難し、国境を越え弾圧行為に対する新たな立法を提議している。

アメリカの上院議員であり、中国問題に関するCECCの議長であるクリス・スミス氏は、大紀元に対し、中共が神韻芸術団の訓練キャンパスに対して行った爆弾脅迫行為は「違法である」と述べた。彼はまた、中共の国境を越えた弾圧行為を阻止するための立法を求めている。

CECCのスタッフディレクターであるピエロ・トッツィ氏は、大紀元に対し、このような脅迫や恐喝は「深刻な」国際的弾圧であり、「犯罪」であると述べた。彼は、アメリカ合衆国議会が中共の国境を越えた弾圧行為に全面的に対応することになると語った。

最近、アメリカの神韻芸術団の訓練キャンパスは、爆弾脅迫や放火、恐喝を含む脅迫の電子メールを何度も受け取っている。これは、中共が神韻や海外の法輪功に対して行っている組織的な弾圧強化の一環である。

アメリカの議員 暴力的脅迫行為は完全に違法である

クリス・スミス連邦下院議員(Chris Smith)(下院公式写真)

 

中共やその代理人が神韻キャンパスに爆弾脅迫の電子メールを送信するなどの暴力的脅迫行為について、アメリカ合衆国議会の共和党上院議員であり、CECCの議長であるクリス・スミス氏は、大紀元に対して次のように述べた。

「暴力やその脅威を煽る行為は違法であり、これらすべての行為は許されない。いかなる暴力も違法だ」

「これらの(暴力の脅威に関する)事が発生した場合は、法執行機関に報告すべきだ。彼ら(飛天大学と飛天芸術学院)は、法執行機関にできるだけ多くの証拠を提供する必要がある。連邦捜査局(FBI)や地元の警察署に連絡して保護を求めることも可能だ」

またスミス議員は、アメリカ合衆国の議会議員が中共による海外の弱者やアメリカ市民への弾圧を阻止するための立法を求めていると述べた。

「私は法案を提出した。この法案は、アメリカの連邦捜査局と私たちの法執行機関が、中共がアメリカに住む人々や市民を脅かす行為を阻止することを確実にするもので、この法案を通過させるために努力している」と語った。

2024年5月24日、スミス議員は民主党の上級下院議員ジム・マコーヴェン氏と共に、下院で「越境弾圧対策法(Transnational Repression Policy Act)」を提出した。

それに先立って2024年3月16日、上院では、民主党の連邦上院議員ジェフ・マークリー氏やベン・カード氏、共和党の連邦上院議員マルコ・ルビオ氏とビル・ハグティ氏が共同で「越境弾圧対策法」を提出している。
 

連邦議会・行政府委員会のディレクター 暴力の脅威と恐喝は犯罪だ

2023年7月20日、アメリカの首都ワシントンDCのキャピトル前で大規模な集会が開催され、中共による法輪功団体への24年間にわたる残酷な迫害に抗議した。「中共を解体し、法輪功への迫害を停止せよ」との呼びかけがあった。中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(CECC)のスタッフディレクターで弁護士のピエロ・トッツィ氏が集会で発言した(李莎/大紀元)

連邦議会・行政府委員会(CECC)のスタッフディレクターで弁護士のトッツィ氏は、大紀元に対し、神韻芸術団がアメリカ国内で爆弾脅威などの事件に直面していることについて、「これは中共による越境弾圧の一例であり、(神韻のキャンパスに対する)このような脅威は非常に深刻だ。これは犯罪であり、違法だ」と述べた。

またトッツィ氏は次のように述べている。

「このような脅威に対しては、まず地元の法執行機関や連邦捜査局(FBI)に連絡することが重要だ」
 

「FBIも中共が国境を越えた迫害を実施していることをますます理解していると思う」
 

「私たちの議会は、さまざまな形態の国境を越えた弾圧により厳密に対応している。彼ら(中国共産党)の行動は全く受け入れられない」
 

「私たちは中国共産党の国境を越えた弾圧行動に全面的に対応する」

 

神韻芸術団に対する脅迫数々

以下は、法輪大法情報センターが最近発表した、アメリカの神韻芸術団の訓練キャンパスが中国共産党からの暴力的な脅威を受けたことに関する電子メールの詳細である。

2024年7月4日 爆弾脅迫を受ける

2023年7月4日午前4時頃、飛天大学のウェブサイトに「私たちは学校にいくつかの爆薬を仕掛けた。警備員に賄賂を渡し、簡単に学校に侵入した。明日の朝、爆薬を爆発させる。これは冗談ではない。この愚かな学校を廃墟にしてみせる」という脅迫メッセージが届いた。

飛天大学は神韻芸術団の舞踊学校であり、学校はこの脅威をアメリカの法執行機関に報告した。

キャンパスの警備は引き続き警戒を強めているが、これまでのところ爆発事件は発生していない。

2024年7月6日 脅迫を受ける

飛天大学のウェブサイトの連絡フォームに送信されたメッセージには、ハッカーが同校の学生や教職員の個人情報、特に家庭の住所を収集したと記載されている。このメッセージは、学校が3日以内に2500万ドル(39億円)を送金しなければ、これらの情報を中国共産党に渡すと脅迫している。

2024年7月21日 爆弾脅迫と脅迫要求を受ける

ある人物が神韻の訓練キャンパスである龍泉寺に電子メールを送り、キャンパス内に爆弾を設置したと主張し、神韻に対して金銭を脅し取ろうとした。これらの脅威は法執行機関に報告されており、爆破事件は発生していない。

2024年7月22日 自称爆弾脅威の責任者からのメッセージ

ある人物が神韻のウェブサイトの連絡フォームに「お前たち、アメリカ合衆国議会、国務省、連邦捜査局は無能で、永遠に私の足元に倒れる」とメッセージを送り、自分が以前の爆弾脅迫の責任者であると名乗った。

2024年8月19日 脅迫を受ける

2024年8月19日、神韻は脅迫メッセージを受け取った。それは、同団体が発表した『ニューヨーク・タイムズ』の報道に対する声明を削除するよう要求するものだった。この脅迫メッセージでは、1か月以内にニューヨーク・タイムズの報道への声明を削除しなければ、「神韻芸術団および飛天芸術学院の職員とその家族が、不可解な交通事故に遭ったり、家が不可解に燃えたり、ニューヨークのギャングに襲われる可能性がある」と警告している。発信者は神韻に対し、職員とその家族の安全を考慮するよう促している。

2024年9月3日 暴力の脅威を受ける

神韻の訓練キャンパスである龍泉寺は、匿名の電子メールを受け取った。このメールでも、神韻がニューヨークタイムズの最近の問題のある報道に対する声明をウェブサイトから撤回しなければ、神韻と飛天芸術学院の学生や職員に対して攻撃を行うと脅迫していた。このメールは、8月19日に受け取った脅迫と類似した、以下のような内容が記載されていた。

「演者、学生、職員は交通事故に遭ったり、ニューヨークのギャングに襲われたり、住居が火災に遭う可能性がある!」

「龍泉寺もニューヨーク州の北部で火災が発生する可能性がある! 女子学生や女性職員は性的暴力や輪姦に遭う! 私は冗談を言っているのではない!」

2024年9月15日 自称神韻に爆弾脅迫を行った人物が大紀元に匿名メールを送信

匿名の電子メールが「大紀元時報」に関連するいくつかのメールアドレスに送られた。このメールの作成者は、神韻の訓練施設に対して複数の爆弾脅迫の電子メールを送信したと自称している。またメール送信者は法輪功を中傷し、連邦捜査局は無能なため、捕まることはないと豪語している。

2024年10月3日 挑発的な偽装メールを受信

カナダの華人ジャーナリストで人権活動家の盛雪氏(彼女自身は法輪功と神韻の支持者である)を装った人物が神韻のキャンパスに電子メールを送り、以前に神韻公演の劇場と神韻訓練キャンパスに対して爆弾脅迫や大規模な銃撃の脅迫を行ったと主張し、自分が捕まることはないとし、「連邦捜査局は臆病者で無能な人々の集まりではないのか、彼らは私に対して何もできないのか?」と述べている。

2024年10月8日 疑わしい偽装メールの受信

10月8日、神韻の学校キャンパスは10月3日と同様の数通の電子メールを受信した。その中の一通は、ダライ・ラマ氏を装ってチベット語で書かれていた。

このメールには、ウイグル人活動家ラビア・カーディル氏を装った人物が中国語メディアに対し、ドキュメンタリー映画『国家の臓器』に関する記事の削除を要求するメールのスクリーンショットが添付されていた。このドキュメンタリーは、法輪功学習者などの良心の囚人からの臓器狩りについて述べている。

夏荔
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