「家賃節約のために都会の橋の下でテントを張って寝泊まりする労働者たち」
その様子を撮影した動画が最近、ネットで拡散され、複数の中国メディアも取り上げた。
すると、案の定、「(対外的な)メンツ第一」の現地当局は、労働者たちを強引に「一掃」し、その住処の壁などを破壊した。
問題の動画が撮影された広東省広州市に限らず、上海などの大都市の橋でも同様のホームレス強制一掃処置が講じられている。
これまで橋の下で暮らしてきたホームレス(出稼ぎ労働者たちを含む)たちは、またしても居場所を奪われた。
NTD新唐人テレビはこれらの「橋の住人」を取材した。
上海の橋の住人の1人は、「橋の下に住むことを許されなくなり、居場所を奪われた。いまは町をさまよっている、どこへいけばいいのか、自分でもわからないんだ」と話す。
広州の橋の下に住む無職の青年・李翔(りしょう)さんは橋の住民たちの実態について、次のように明かした。
「自分が暮らしてきた橋の住人は約100人だ。この人たちは、フードデリバリー、荷物配達、露店商、動画配信者など様々な仕事についているが、みんな家賃を払えない人たちだ。失業中で借金を抱える人もいる。そのなかには、テントや布団すら持っていない人も多い」
「橋のほかには、公園やマクドナルドで暮らす人もいる、家賃をはじめ、管理費、水道光熱費、駐車料金を節約できるからみんなそうしている」という。
今は失業中の身で、十代から広州市へ出稼ぎにやってきたというの青年・陳(ちん)さんの場合、ごはんもお腹いっぱい食べられないという。
「自分は公園やネットカフェ、道端などで寝泊まりしてきた。仕事にありつけないから、お金も稼げない。努力してもどうにもならない。心身ともにホント疲れたよ。それでも、稼いだお金で薬代も払えない。中国には帰る家もない人たちは本当に多い、これまでも多くの人が当局によって連行され、捕まっている。自分も一番恐れているのは、住処から追い出されたり、捕まえられることだ」と陳さんは話した。
工業都市・「昆山(江蘇省)」の橋の下に住む、失業中の青年・徐さんの場合、「3年間仕事を探し続けたが、就職できなかった。いまは日雇いの仕事をして食いつないでいる。その日雇いの仕事も、以前より安くなり1日130元(約2千8百円)しかもらえなくなったという。
「自分を含め20人くらいで橋の下に住んでいる、最近は寒すぎてもう耐えられないかもしれない。テントはあるが、布団も服も少ない」と徐さんはいう。
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