ジミー・カーター氏が100歳で死去 第39代米大統領でノーベル平和賞受賞者

2024/12/30 更新: 2024/12/30

米国史上最長寿の大統領、ジミー・カーター元大統領が自宅で亡くなったことを家族とカーターセンターが日曜日に確認した。享年100歳。

カーター氏の財団であるカーター・センターはソーシャルメディア上の声明で、「当センターの創設者である元アメリカ大統領ジミー・カーターが今日の午後、ジョージア州プレーンズで亡くなりました」と記した。

「父は私にとってだけでなく、平和、人権、無私の愛を信じるすべての人にとって英雄でした」と、元大統領の息子であるチップ・カーター氏はカーター・センターのウェブサイトに掲載した声明で述べた。「私たち兄弟姉妹にとって、父は家族だけでなく、世界中の人々とつながる存在でした。彼が人々を結びつけたことで、世界は一つの家族のようになりました。父の思いを受け継ぎ、その信念を大切にしてくださる皆さんに感謝しています」

民主党員のカーター氏は1977年から1981年まで1期大統領を務めた。ホワイトハウスを去った後も、ハビタット・フォー・ヒューマニティ(Habitat for Humanity)や和平交渉など人道的活動でよく知られている。

日曜日の夜、カーター氏の訃報を受け、多くの反応が寄せられた。次期大統領のドナルド・トランプ氏はトゥルース・ソーシャル(Truth Social)で次のようにコメントしている。

「大統領として仕えるという貴重な経験をした私たちは、この役職がごく限られた特別な存在であり、歴史上最も偉大な国を率いるという重責について理解できるのは、同じ立場を経験した者だけだということを知っています」、「ジミーが大統領として直面した課題は、アメリカにとって極めて重要な時期のものでした。彼はすべての国民の生活をより良くするために全力を尽くしました。その努力に、私たちは感謝の気持ちを忘れてはなりません」

またビル・クリントン元大統領とヒラリー・クリントン元大統領夫人は、カーター氏の「死を悼む」とともに「彼の長く素晴らしい人生に感謝する」と述べた。

「1999年に彼と妻ロザリンに自由勲章を授与したこと、そして彼がホワイトハウスを去った後も彼とともに働いたことを私はいつまでも誇りに思うだろう」とクリントン元大統領は語った。

アメリカの政治の舞台で急速に頭角を現し、退任後は世界の紛争解決に尽力したことで知られるカーター氏。そのホワイトハウスでの在任期間は、ウォーターゲート事件の時代から1980年代のレーガン保守主義へと移行する節目となった。

カーター氏の政権時代、アメリカは高インフレや高金利、失業、イラン人質事件などの国際的な不安定に直面していたが、これらの課題に取り組み、政府に大きな変革をもたらした。

元ピーナッツ農家のカーター氏は、ノーベル平和賞を受賞した4人の大統領の一人でもあり、何十年にもわたり国際紛争の「平和的解決」を推進し、人権、民主主義、社会経済の発展を促進した功績が評価されている。

同氏は2002年の受賞演説で、「私たちの共通の人間性の絆は、恐れや偏見による分断よりも強いものです」「神は私たちに選ぶ力を与えてくれます。私たちは苦しみを和らげることを選ぶことができ、平和のために一緒に働くことを選ぶこともできます」と述べた。

ニューヨークを拠点とするエポック タイムズの速報記者。
関連特集: アメリカ政治