昨年、中国・江蘇省の市民宅で「電動バイクのバッテリー」が爆発し、18歳少年が死亡する事故が起きた。
事故の話題は2024年12月31日、中国SNSのトレンド入りし、バッテリー爆発などその安全性と危険性に関する議論が再度巻き上がった。
消防当局は、電動バイクのバッテリーが発火したと認定している。
爆発したバッテリーのついた電動バイクは過去に6度もわたって転売されており、死亡した少年は中古品を扱うプラットフォームを通じて購入したものだった。しかし、事故は購入して12日後に起きた。
中国メディアによると、バッテリーの異常を最初に発見したのは死亡した少年の祖父だ。その時、バッテリーは充電を完了しており、プラグも抜かれていたが、バッテリーからは何やら異音がしていたという。
そこへ、死亡した少年が状況確認しにやってきた時、爆発した。少年は全身の90%に重度のやけどを負い、入院2日後に死亡した。
注目すべき点は、問題の電動バイクはバッテリーを含めて、過去に多くの箇所を違法に改造されていた。元は鉛蓄電池だったのが、リチウムイオンバッテリーに交換されていたという。
事故の後、死亡した少年の家族は電動バイクの過去の所有者6人と修理店店主らを提訴し、7人の被告に対して、共同で賠償責任を負うよう求めた。
最終的に、裁判所は7人の被告が共同で40%、少年に60%の責任があるとする判決を下した。
この判決結果について、「そんな危険なバッテリーを作ったメーカー、販売許可を出した者、販売業者らの責任はないというのか」とする不服の声も多く上がっており「似たような発火事故は過去に無数に起きているのに、なぜ問題解決されないのか」と、怒りと嘆きの声も広がっている。
なぜか解決されないバッテリー問題
ハンドルのアクセルを、握るだけで走行し、免許も不要の「電動バイク(電動スクーター)」は特に交通渋滞が悪化する都市で生活する市民にとっては、日常生活に欠かせない存在となっている。
しかし、品質に問題のあるバッテリー(多くがリチウム電池)が、充電中や走行中に発火する事故はあまりにも多いのが現実だ。
(突然発火する「電動バイク(リチウム電池)」
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。