「実際の負債は少ないかも」トランプ政権が債務精査に着手

2025/02/10 更新: 2025/02/10

トランプ大統領は2月9日、政府が財務省の債務支払いに関する調査を進めており、債務総額36兆ドルという現状は実際より過大である可能性があると述べた。

ローターによると、トランプ氏は同日、大統領専用機「エアフォースワン」内で記者団に対し、政府関係者が支払い記録を精査し、無駄な支出特定する取り組みを進めていると説明。その一環として、現在は国債の支払いが焦点になっていることを明らかにした。

「国債についても精査を進めている。問題になる可能性がある。皆さんは読んでいると思うが、それは興味深い問題になるだろう」

さらに、「我々が発見しているものの中に極めて不正なものが含まれている。実際の負債額は予想より少ないかもしれない」と付け加えた。

現在、アメリカの未償還の公共債務は36.2兆ドルに上り、これはGDPの120%以上に相当する。財務省のデータによれば、政府支出が収入を上回る状況が続いているため、債務不履行を回避するには、トランプ大統領と議会の共和党が追加の政府借り入れを承認する必要があると見ている。

トランプ氏は連邦政府の無駄を削減するため、実業家のイーロン・マスク氏に政府効率化省を託している。同省は連邦機関の運営を調査しており、これには財務省の支払い記録も含まれている。しかし、こうした取り組みに対し、一部では個人情報保護や安全性への懸念を指摘している。

これに関連し、連邦裁判所は2月8日、マスク氏のチームによる財務省の支払いシステムへのアクセスを一時的に差し止める決定を下した。その理由として、機密情報の不適切な開示のリスクを挙げている。

李馨
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