ファーウェイといえば、周知のとおり中国当局がコントロールする、公認の「愛国ハイテク企業」である。
スマホから車、ファーウェイブランドであればどんな製品も「愛国」のレッテルが貼られ、質疑は許されない。
ここ最近、「ファーウェイの七光り」事件とネットユーザーから揶揄される「事件」が相次いで起きている。
11日、福建省福州市の町中で「ファーウェイEV車AITO(問界)M5」の運転手による暴力事件が起きた。
ファーウェイ車の運転手が別の車両に故意にぶつけ、別の車両の運転手を車で轢こうとしたり暴力を振るった。
犯行の一部始終を捉えた動画を「転載」しただけの他省(四川省)ネットユーザーのもとに、現地(福州市)公安当局から「動画削除しろ」の電話がかかってきたという。
「車がファーウェイだったから動画削除求められたのか否か」の議論が中国SNSで巻き起こった。
これに先立つ10日、湖南省長沙市の消防局は同公式アカウントにて、「高速道路で燃える新エネルギー車を鎮火する内容」のプロモーションビデオを公開した。
「15分で消火に成功」と自慢する消防当局。もちろん炎上する車のメーカーについては言及していない。しかし、目利きのユーザーはいるもの、「あれはファーウェイAITO(問界)M9だ」とする指摘の声が上がり、燃えるAITOの動画は中国SNSで大炎上した。
案の定、問題の動画は後に削除された。
こちらの事件も「消防当局に動画削除させるとは、恐るべしファーウェイの影響力」などと非難が殺到している。
「はるかにリードする」口封じ
「遙遙領先(後続者よりはるかにリードする)」はネット上で「ファーウェイ」に対する呼び方(時には皮肉を込めて)の1つになっている。
この言葉はファーウェイの創業者・任正非(じん せいひ)氏がインタビューを受ける際の発言「ファーウェイは5Gにおいて他の国をはるかにリードしている」からきている。
ファーウェイ製品の品質問題やファーウェイEVによる事故動画をシェアしただけでSNSアカウントを削除される口封じ被害者があまりに相次いだため、ファーウェイは「はるかにリードする」とネット上で揶揄されるようになった。
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