中国でこのほど、就職面接でわいせつ行為を受けて、トラウマになった女性による告発が中国SNSのトレンド入りし、物議を醸している。
被害を受けた女性は警察に通報し、警察による調査でわいせつの事実が認められたにも関わらず、加害者の男が70歳以上という理由で本来科されるべき処罰を免れたのだ。
現地警察の対応に世論から批判が殺到している。
「事件」
今月10日、中国・上海に住む女性、張さん(26歳)は自身の身分証を手に撮影した告発動画をSNSに投稿した。
それによると、女性は上海の紡織会社へ就職面接をしに行った際に、会社の会長(朱、男、73歳)から2時間におよび何度もわいせつな行為を受けた。
面接の後、女性はこの件について警察に通報をした。調査を行った現地警察が発行する書類には「わいせつ行為の事実を確認した、加害者に5日間の行政拘留を処する。しかし朱は70歳以上であるため行政拘留は執行しない」と書かれていたという。
女性は、「いくら相手が高齢だからって何の処罰も受けないなんて受け入れられない。被害を受けた自分は賠償どころか、謝罪すら受けていない」と不服だ。
「わいせつを受けてから、自分は毎日狂ったように手を洗っている。医師からは『心的外傷後ストレス障害の可能性がある』とも言われた」と女性は自身が受けた精神的苦痛も訴えている。
この件を取り上げた中国メディア「揚子晚報」によると、女性は被害を受けた後も就職活動を続けようとしているが、一人でいることができなくなったり、面接官が話すとパニックになったり、緊張のあまり手が震えるなど多大な精神的苦痛を受けているという。
関連トピックスは中国SNSのトレンド(2月14日)入りし、「いつから年齢が免罪符になったのか」「70歳を超えれば法を犯しても良いということか」「下手な言い訳だ、(警察は)いくらお金を積まれた?」と批判が殺到した。
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