中国の金価格が一夜にして下落

2025/02/28 更新: 2025/03/01

現地時間2月27日、ニューヨークの取引終盤において、金現物は1.34%下落し、2877.24ドル(約43万3575.61円:日本時間28日現在)/オンス(1オンス28.34グラム)で取引された。終日、価格は変動し、大部分の時間は下落傾向にあった。

中国国内の金価格も急落し、周大福や老鳳祥などのブランドの純金価格は895元(約1万8502円)/グラムから886元(1万8320円)/グラムに急降下した。

先物市場も影響を受け、COMEXの金は2930ドルの大台を割り込み、金先物は1.46%下落し、2887.80ドル/オンスで取引されている。

中国国内の金飾りの価格も大幅に下落し、2月28日には周生生の純金飾品が876元/グラムとされ、一晩で9元下落した。

2月25日の価格は894元/グラムで、3日間で18元下落した。20日のピーク895元からは19元の下落だ。

2月28日、老廟の純金ジュエリーは877元/グラム、一晩で8元下落。周大福の純金ジュエリーは880元/グラム、一晩で6元下落。六福珠宝の純金ジュエリーも880元/グラム、一晩で6元下落した。これら3社の金宝飾品の価格は20日の高値から12元~15元下落している。

関連する話題が引き続き検索のトップに上昇している。

あるネットユーザーは「金価格が大幅に下落した」という見解に異議を唱えている。一方で、別のネットユーザーは「家族のために金のジュエリーを購入できるかどうか」を期待している。

『中国青年報』の報道によると、金価格の顕著な変動の背後には、複数の複雑な要因が絡み合っている。主な理由は、米連邦準備制度の政策の不確実性と、一部の投資家が高値で利益を確定し、技術的な売却を選択したことだ。

紫金天鋒先物取引所の貴金属アナリスト、劉詩瑤氏は、金現物の需要と供給のバランスを表すLBMAスポット金リースレートが最高値4%の高値から2%に低下したことを指摘した。これは金の需要が徐々に冷え込んでいることを反映している。金の価格設定の論理は再びマクロ経済の基本に戻り、短期的には金価格が高値での変動を続ける可能性がある。

2025年の始まりから、国際金価格は昨年からの好調を維持しており、ロンドンの現物金とCOMEXの金先物は年初から現在までに累計で10%以上の上昇を記録し、歴史的な最高価格を何度も更新している。

多くの投資機関は、国際金価格が3千ドルの壁を突破するとの予測を立てており、さらに金価格が3100ドルに達する可能性も指摘されている。

世界金協会が2月5日に発表した報告によると、2025年には世界の中央銀行による金の購入需要が引き続き主導的な役割を果たし、金ETFへの投資需要も金需要を支える重要な要素となると予測されている。

地政学的およびマクロ経済の不確実性が2025年のテーマとなり、金は資産の保全やヘッジ手段としての需要を支えることになるだろう。

黄金の価格が高騰し、国民全体に「金の買い溜め熱」が広がっている。これまで、中国本土の若者たちが金を求める現象が注目を集めていた。多くの金販売店には人々が殺到し、消費者が金のインゴットや装飾品を求めて数時間も並んで購入する光景が見られた。

「中国経済週刊」の報道によると、要客研究院の院長である周婷氏は、金の装飾品には一定の投資特性があり、多くのラグジュアリーブランドよりも価値が保たれやすいと述べている。しかし、価値を保持するのは金の部分だけで、他の高級な部分には価値を保持する能力はない。

「金の装飾品の熱は一時的な流行であり、流行は必ず過ぎ去る」と周婷氏は警告し、金の装飾品は金そのものではなく、自分が好きなものを買うことが重要だと強調している。

方曉
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