ETCシステム障害 復旧の見通し立たず 中日本高速道路管内で混乱続く

2025/04/07 更新: 2025/04/07

中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)の管内で発生しているETCシステム障害は、発生から1日以上が経過した4月7日現在も復旧の見通しが立っていない。東名高速道路や中央自動車道、新東名高速道路など、関東から東海地方にまたがる8都県で影響が続いており、利用者に大きな影響を及ぼしている。

障害の概要と影響範囲

この障害は4月6日午前0時30分ごろに発生した。NEXCO中日本によると、東京、神奈川、静岡、山梨、長野、岐阜、愛知、三重の8都県にある106か所の料金所でETC専用レーンが利用できなくなっている。ETCレーンでは開閉バーが正常に作動せず、安全確保のためバーを上げたままの状態で運用されている。

また、一部のスマートインターチェンジでは閉鎖措置が取られた。これにより、ETCを利用する車両は出口でそのまま通過するよう指示されており、通行料金は後日精算する形となっている。

障害の原因と対応

NEXCO中日本は6日夜の記者会見で、今回の障害が5日に実施された深夜割引制度見直しに伴うシステム改修作業による可能性が高いことを明らかにした。この改修作業では料金所システム上位部分のサーバー整備やシステム間連携調整が行われており、その過程で不具合が発生したとみられる。

現在、NEXCO中日本は改修作業前の状態への「切り戻し」を進めているが、復旧完了の具体的な時期は未定だとしている。

利用者への影響と呼びかけ

ETC利用者には、出口でそのまま通過するよう案内されており、後日NEXCO中日本のウェブサイトから利用区間や日時を申告して通行料金を精算する必要がある。現金振込やETCカードでの支払いが可能だという。また、入口でバーが開かない場合には紙の通行券を取得し、出口では一般レーンで精算する対応も取られている。

NEXCO中日本はウェブサイト上で障害発生している料金所を示し、

「以下の料金所でETCを制御する設備に障害が発生したことから、ETCの利用ができなくなっています。ETCの障害が発生している料金所においては、そのままご通行ください。通行料金はWEBでのお手続きをお願いいたします。
ご利用のお客さまには、大変ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします」

とコメントしている。現在も復旧作業を急いでいるものの、大規模な障害であるため完全な解消には時間を要するとみられる。

大紀元エポックタイムズジャパン記者。主に軍事・防衛、安全保障関係を担当。その他、政治・経済・社会など幅広く執筆。
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