中国・南京市の地下鉄3号線で、演劇ポスターの一部がガラス窓に反射し、あたかも「血のついた歯を見せる幽霊の顔」のように見える現象が発生。
SNS上では「怖すぎる」「心臓に悪い」との声が続出し、関連話題がトレンド入りするほどの騒動に。
演劇側は「ホラーではない」と釈明したものの、乗客の不安は収まらず、地下鉄運営側は世論のプレッシャーでやむを得ず対応に乗り出す事態となった。
「不気味な顔」
問題のポスターはフランスのジュール・ヴェルヌの冒険小説「海底二万里」を原作とした演劇の宣伝広告だった。地下鉄の暗さと光の当たり具合が絶妙に作用して、「ホラー写真」になってしまったというわけだ。
「卡子門」という駅のトンネルの壁に貼られていたそのポスターは、列車停止時にガラス窓に反射して、ポスターに載るキャスト5人のうち4人は列車車体によって遮られ、窓には「血のついた歯を見せる蒼白な男の顔」だけが浮かび上がるのだという。
4月7日、演劇側は「このキャラクターは船員であり、ホラー的要素は一切ない」と説明したが、ユーザーの反応は厳しく、「携帯をいじっていて、ふと窓みたらあんな顔だ、死ぬほど怖かった!」「夜にこんなの見たら子供が泣き出す」「心臓に悪いからやめてくれ!」との声が相次いだ。
関連話題はSNSでトレンド入りし、怒涛の勢いであがる世論の声を受け、南京地下鉄の運営側は、8日「広告会社と話し合いをした結果、近日中にこのポスターを撤去する」と発表。
今回の件は、デザインや設置場所が乗客の視覚に与える影響への配慮不足が指摘されており、中国国内においても公共空間における広告表現の在り方があらためて問われている。

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