スマホ用アクセサリーで知られるAnkerの日本法人が、発火・過熱の恐れがあるとしてモバイルバッテリー4製品の自主回収を発表した。中国では約71万台、アメリカ国では115万台超のリコールが進行中で、供給業者による不適切な部材使用が原因とされる。「フォーカス台湾」が報じた。
中国では、6月20日にリコールを発表しており、A1647を含む7機種、約71万台が対象となっている。
Ankerによれば、原因は供給業者が品質基準を満たさない部材を無断で使用していたことにある。長期間の使用により絶縁膜が劣化し、内部ショートを引き起こす可能性がある。また、アメリカ市場ではすでにモデルA1642、A1647、A1652を含む「PowerCore 10000」シリーズ、約115万8千台のリコールを実施しており、19件の発火・爆発事故を確認している。
台湾でも、販売代理店がA1257などの対象モデルの販売停止を進めており、基準検査機関による追加調査を行っている。
日本国内では、これまで発火事故の報告はないが、予防措置として回収と無償交換を実施する。対象製品を使用している場合はただちに使用を中止し、アンカー・ジャパンの公式サイト(回収案内ページ)で手続きを確認するよう呼びかけている。
対象製品の確認は、本体底面に記載された型番で可能。同社は、該当製品を家庭ごみやリサイクルボックスに廃棄せず、地方自治体のリチウムイオン電池処分ルールに従うよう注意を促している。
Anker本社は中国湖南省長沙市にあり、スマートフォン用充電器やモバイルバッテリーを主力製品として展開している。今回の回収は、同社にとって4回目の大規模リコールにあたる。過去には以下のモデルでもリコール措置をとっている:
2023年2月:「Anker 535 Power Bank(A1366)」
2024年6月:「Anker 321 Power Bank(A1112)」
2024年9月:「A1642」「A1647」
安全性への懸念が高まるなか、製品選定と管理体制の見直しが急務となっている。

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