中国 モバイルバッテリーの安全性に再び注目

また火を噴いたモバイルバッテリー エアチャイナ機が緊急着陸=中国【動画あり】

2025/10/20 更新: 2025/10/20

中国・杭州発ソウル行きのエアチャイナ機で10月18日、座席上の荷物棚に入っていた乗客のモバイルバッテリーが突然燃え出した。火花とともに「バーン」という破裂音が響き、すぐに炎が上がったという。機内はたちまち煙で満たされ、客室は騒然となった。

「火だ!」「早く消火器を!」という叫びが飛び交い、荷物棚の扉が開いた瞬間、火は一気に燃え広がった。乗客の一人は「煙で前が見えなかった。荷物棚は真っ黒に焦げていた」と語る。

乗務員が消火器で火を消し止め、飛行機は上海浦東空港に緊急着陸した。けが人は出なかったものの、乗客の多くが「命の危険を感じた」と口をそろえ、「あと30分で目的地に着くはずだったのに」と肩を落とし、無念そうな表情を浮かべていた。

 

(荷物棚から出火した機内、2025年10月18日、エアチャイナCA139便)

 

こうした問題は以前から繰り返されてきたが、今年だけでもAnker(安克)、Romoss(羅馬仕)、シャオミ(小米)など中国の大手メーカーが、相次いでモバイルバッテリーのリコールを発表している。いずれも過熱や発火の恐れがあり、対象は数十万台規模にのぼる。

中国の監督当局は6月、「3C認証(中国の国家安全認証制度で、日本のPSEマークに相当)」のない製品やリコール対象型番の機内持ち込みを禁止し、航空各社に警戒を促している。

 



キケンな中国製モバイルバッテリー 空でも陸でも「爆弾」 【動画あり】

空でも陸でも「爆弾」の中国製モバイルバッテリー。上海空港で発火、日本でも爆発被害。リコール地獄に…安全より利益の中国製の闇を暴く。

 

モバイルバッテリーは内部の電極が衝撃や製造不良でショートすると、急激に温度が上がる「熱暴走」を起こし、瞬時に炎を上げることがある。特に気圧や温度変化が大きい機内では危険性が高い。旅行前に認証マークの有無や状態を確認し、怪しい製品を避けることが、命を守る第一歩だ。
 

2025年3月20日、香港航空HX115便の機内の頭上の荷物棚から発煙、乗客が携帯したバッテリーが発火したものとされる(映像より)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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