イラン外相 核施設に深刻な損害と認める

2025/06/28 更新: 2025/06/28

イランのアラグチ外相は、アメリカとイスラエルによる空爆で同国の核施設が深刻な損害を受けたと認めた。IAEAとの協力停止法案や今後の核交渉への影響が注目される。

6月26日夜、アラグチ外相は、国営放送のインタビューにおいて、イラン原子力機構が損失評価を進めたと述べた。

この発言は、イラン最高指導者ハメネイ師の以前の発言と対照をなす。同日、ハメネイ師は、攻撃がイランの核計画に影響を及ぼさないと述べ、トランプ米国大統領が「イランの三つの核施設を完全に破壊した」と発言したことに反論した。

6月13日に始まったイランとイスラエルの戦争以降、ハメネイ師は地下に潜伏し続ける。彼は「決して降伏しない」と断言し、トランプが爆弾の威力を「誇張」したと主張し、イランがアメリカとイスラエルに勝利したと宣言した。

しかしながら、アラグチ外相は空爆が核施設へ深刻な損害を与えたと語り、「賠償問題はイラン外交議題の核心をなす」と指摘した。

26日午前の記者会見において、アメリカのピート・ヘグセス国防長官は、今回の作戦を「米国史上最も成功した攻撃作戦の一つ」であると評価した。アメリカおよびイスラエルの情報によると、この空爆はイランの核計画へ重大な損害を与え、その進捗を数年遅らせたという。

イランのアラグチ外相は、現時点ではアメリカ側との核交渉再開の予定がないと述べた。イランはイスラエルによる空爆開始と同時に、予定されていた第6ラウンドの交渉を中止した。

25日、イラン議会は、国際原子力機関(IAEA)との協力停止を目的とする法案を可決した。 法案が正式に施行されれば、イランは査察官が施設へ立ち入ることを認めないという。

 

李言
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