自由民主党の有村治子両院議員総会長は9日、自身のSNSで「臨時総裁選挙を実施するかどうかの是非を問う段階に入った」ことを明らかにした。有村氏は「私自身の思想信条は慎む」とした上で、議長として公正に手続きを進め、政党としての意思決定に最大限の効用と信頼をもたらす狙いだったと記した。有村氏は内閣総理大臣の職責と尊厳に敬意を払いながら、議会内外の様々な意見をまとめるため、入念な事前準備を行ってきたという。
自民党は7月20日に行われた参議院選挙で大敗し、与党が過半数を割った。その後、党内では現職の石破茂首相・党総裁の責任を問う声や、総裁選の前倒しを求める意見が相次いだ。8日に開かれた両院議員総会でも、出席議員からは「総裁選を早期に実施すべき」との声が続出。有村総会長は、総裁選実施の是非を問う手続きを党内で進めるよう、総裁選挙管理委員会に委ねることを表明した。
党則によれば、党所属国会議員と都道府県連代表者の過半数の要求があれば、任期満了前でも総裁選挙を実施することができる。今後は都道府県連でも総裁選実施に関する議論や意見集約が進められる見通しだ。
石破首相は総会で「参院選の敗北について、心からおわびする」と陳謝しつつも、続投への意欲を重ねて示した。森山幹事長は「8月末をめどに選挙結果の総括をまとめ、党内手続きを進める」と述べている。
今回の両院議員総会の意思決定を受け、自民党は臨時総裁選挙の是非について党全体で本格的な議論に入った。今後の党運営や政権の行方が注目される。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。