中国 磁器の都で流血の夜 隠される真相と広がる不信

中国・磁器の都でBMW暴走 「罠にかけられた報復」? 2人死亡【動画あり】

2025/08/27 更新: 2025/08/27

「磁器の都」として知られる江西省景徳鎮(けいとくちん)で8月25日夜、ドイツの高級車 BMWによる惨事が発生した。市民をはね倒し、さらに執拗に轢き続ける光景は、現場を恐怖の渦に陥れた。

SNSに拡散した映像には、事件の一部始終が映っていた。深夜の街頭、BMWは人々に突進して二人を倒し、止まらぬままUターンして横たわる人を狙うように再び轢いた。十数メートルにわたり引きずられた市民もいる。付近の人々が必死に負傷者を路肩に運んだが、車は戻ってきて執拗に轢き直した。

現地公安は26日、この事件を「故意傷害の刑事案件」と発表。死者は2人、もう1人は命に別状はないと説明した。容疑者の李(40歳男性)は拘束され、動機は「感情のもつれ」とされた。

しかし、この説明を額面通りに受け取る市民は少ない。巷では「賭博で17万元(約350万円)を仕組まれた罠にはめられてだまし取られた」という証言が相次ぎ、「当局は、いつものことだが、真相をごまかしている」との不信感が広がっている。

SNS上では当局の「中国は世界一安全な国」という宣伝を皮肉る声が相次ぎ、ネットには諦めと嘆きが広がっている。

 

(暴走車が人々を繰り返し轢いた江西省景徳鎮の現場、2025年8月25日)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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