アメリカ第35代大統領ジョン・F・ケネディの孫にあたるジャック・シュロスバーグ氏が11月12日、ニューヨーク市の下院議席の欠員をめぐる選挙に正式に立候補した。引退を予定している民主党下院議員ジェリー・ナドラー氏の後任となることを目指している。
ケネディの孫として知られるシュロスバーグ氏は、民主党内で影響力を持つ人物であり、近年はソーシャルメディア上で多くの熱心な支持者を獲得している。2024年大統領選挙前には雑誌『Vogue』の政治記者としても活動していた。
現在、シュロスバーグ氏はその知名度を生かし、ニューヨーク州第12選挙区の下院議席を目指している。この選挙区はマンハッタンのアッパー・ウエストサイド、アッパー・イーストサイド、ミッドタウンを含む地域で、長年にわたり民主党の牙城である。
この選挙区を現在代表しているのは、ニューヨーク州選出のベテラン民主党議員ジェリー・ナドラー氏である。ナドラー氏は9月に次期選挙への不出馬を表明し、これまで17期にわたり議会で職務を務めてきた。
32歳のシュロスバーグ氏は11日に公開した動画の声明の中で「政府への国民の信頼を再構築するため」そして「民主主義、機会、自由のために戦うため」立候補すると述べた。
米FOXニュースによると、シュロスバーグ氏の選挙運動は、彼のマンハッタンでの生い立ちと、ケネディ家の公共奉仕の伝統を強調する内容となっている。ハーバード大学を卒業した弁護士であるシュロスバーグ氏は、これまで気候問題や投票権の課題に取り組んできた。また、自身のSNSプラットフォームを通じて、叔父であり無所属の大統領候補ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏を批判する発言もしばしば行っている。ロバート・ケネディ・ジュニア氏は現在、アメリカ保健福祉省長官を務めている。
この空席をめぐっては、複数の候補者が立候補を検討している。
政治専門誌『Politico』が12日に報じたところによると、シュロスバーグ氏はTikTokやInstagramで150万人以上のフォロワーを抱えるなど、ソーシャルメディア上で圧倒的な存在感を示しているものの、民主党予備選の有力候補とは見なされていない。ニューヨーク州議会議員のマイカ・ラッシャー氏がナドラー氏の後継者と目されており、ニューヨーク政界でも多くの有力な政治家から支持を得ているという。
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