「立ち上がろう」「仲間を集めよう」
そんな言葉が、中国発の投稿をきっかけに、海外のSNSで一気に広がった。
昨年12月25日、海外のSNS・Xに投稿された一つの書き込みが注目を集めた。内容は単純だ。「立ち上がろう」「一緒に行動する人間を探している」それだけの言葉に、数多くの反応が集まった。
目立ったのは、軽い冗談では済まされない書き込みだった。元軍人を名乗る人物、長年の不満を吐き出すような投稿、将来を完全に諦めたかのような言葉。そこにあるのは理想論ではない。怒りと諦めが混ざった、生々しい感情だ。
「何もかも失った」「もう失うものはない」こうした言葉が並ぶ状況は、これまでの中国ネット空間では珍しかった。批判はあっても、ここまで露骨な感情の噴出は多くなかったからだ。
(中国版TikTok・抖音に投稿された「立ち上がろう」と呼びかける動画。画面には「覚悟のある人間を集め、チームを組もう」との文言が表示され、約4万件の「いいね」と約1.3万件のコメントが寄せられた。コメント欄には「参加したい」「やる」といった反応が多く見られた)
背景にあるのは、生活の行き詰まりである。仕事は減り、失業は増え、都市で居場所を失った人々が農村へ戻る。土地や収入をめぐる争いが起き、抗議や衝突は各地で報告されている。日々の暮らしの中で、「我慢すれば何とかなる」という感覚が、静かに崩れ始めている。もちろん、これらの書き込みが実際の行動につながるかは分からない。多くは感情の発散にとどまる可能性も高い。だが、これまで抑え込まれてきた言葉が、ここまで荒い形で噴き出し始めた事実は軽くない。
中国では今、人々の不満が臨界点に達しつつある。海外のSNSにあふれた言葉は、何かが動き始めている兆しを、否応なく感じさせている。



ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。