ラテンアメリカでマドゥロ氏拘束支持多数 米軍行動・麻薬告発を世論調査

2026/01/07 更新: 2026/01/07

最新調査でラテンアメリカ9か国中8か国が、アメリカによるマドゥロ前大統領拘束を支持。コスタリカ87%、チリ78%と高支持率。アメリカ麻薬テロ告発も多数が信じ、ベネズエラ民主化へ注目が集まる。

最新の世論調査によれば、アメリカ政府がベネズエラの前指導者ニコラス・マドゥロ氏を拘束した行動について、ラテンアメリカの国々は広く支持を示した。調査結果によると、ほぼすべての対象国で「マドゥロ氏の退陣または拘束を支持する」と答えた人の割合が反対を上回っている。

この調査は、メキシコに本社を置く調査会社アルティカ・リサーチ(Altica Research)が1月3~4日にかけて実施したもので、アルゼンチン、チリ、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、メキシコ、パナマ、ペルー、ウルグアイの9か国が対象である。

大多数がアメリカの拘束行動を支持

回答者に「アメリカ軍によるニコラス・マドゥロの拘束を支持しますか、それとも反対しますか」と質問したところ、支持率が最も高かったのはコスタリカで、87%が支持を表明した。続いてチリが78%、コロンビアが77%、パナマが76%、ペルーが74%であった。アルゼンチン61%、エクアドル60%、ウルグアイ52%、と過半数が支持した。

唯一、メキシコだけが過半数に届かず、支持43%、反対42%と意見が拮抗した。

トランプ政権は1月3日、ベネズエラに大規模な軍事作戦を展開し、マドゥロ夫妻を拘束した。両名はアメリカに移送され、裁判にかけられている。

アメリカ側はマドゥロ氏を「麻薬テロリズム」に関与したとして告発し、同政権がアメリカへ多量の致死性薬物を流入させた責任があると非難している。マドゥロ氏はすべての容疑を否認している。

多数がアメリカの麻薬告発を信頼

調査はまた、ラテンアメリカの多くの回答者が、アメリカのマドゥロ告発を「事実」とみなしていることも示した。

チリでは75%、コスタリカで73%、コロンビアで70%の回答者が「マドゥロは麻薬組織の首領である」と信じている。

これに続き、ペルー68%、アルゼンチン61%、パナマ61%、ウルグアイ54%、エクアドル51%でも過半数がアメリカの主張を支持している。

一方、メキシコでは「信じる」が41%と半数に届かなかったが、それでも「信じない」とする39%を上回った。

ベネズエラの政治の行方

今後のベネズエラの権力移行をめぐり、調査は「ラテンアメリカ全体としては、ベネズエラ国内の手による解決を望む傾向が強い」と指摘した。

多くの国では「反対派による政権掌握」を支持する回答が多数を占めた一方で、「アメリカが直接主導する」または「現政権の官僚が引き継ぐ」との選択肢の支持は低かった。

反対派政権の成立を支持する割合は、パナマ67%、チリ62%、コスタリカ62%、ウルグアイ60%、アルゼンチン57%、メキシコ55%、コロンビア51%、エクアドル48%、ペルー44%、の順である。

トランプ大統領は、「権力移譲が完了するまで、アメリカが引き続き情勢を管理する」と述べた。

一方、反対派指導者であり2025年のノーベル平和賞受賞者であるマリア・マチャド氏は、「新たな選挙の実施を求める」と訴えた。アメリカ側はこれに対し、「国の再建後に、公正な総選挙を行うべきだ」と強調している。

自国へのアメリカ介入を懸念する声

「アメリカが同様の理由で自国に軍事介入する可能性があると思うか」との質問では、エクアドルの回答者が最も強い懸念を示した。

エクアドルでは78%が「アメリカが自国に介入する可能性がある」と答え、次いでパナマ71%、コロンビア68%も高い警戒感を示した。

一方で、チリ42%やアルゼンチン37%では懸念が相対的に低かった。

1月5日、マドゥロ氏はアメリカの裁判所に初めて出廷し、すべての告発に対して無罪を主張した。

その一方で、アメリカがベネズエラの権力移行をどのように取り扱うべきかをめぐり、政治的な議論がいまだ続いている。地域の安定と民主的移行の行方が、今後の焦点となっている。

陳霆
関連特集: ベネズエラ情勢