トランプ政権 新たな食事指針を公表 「本物の食品を食べよ」

2026/01/08 更新: 2026/01/08

トランプ政権は7日、数百万人のアメリカ人に提供される食事に影響を及ぼす新たな食事のガイドラインを発表した。

10ページにまとめられた新たな指針は、たんぱく質や乳製品、「健康的な脂肪」、果物、野菜、全粒穀物の摂取を重視している。トランプ米大統領の指示の下でガイドライン策定にあたったケネディ・ジュニア保健福祉長官とブルック・ロリンズ農務長官は記者会見で、伝えたいメッセージは単純で、「本物の食品を食べること」だと語った。

ケネディ長官は、「新たなガイドラインは、栄養価の高い未加工の食品こそが、健康改善と医療費削減への最も効果的な道であることを認めている」との見方を示した。

ロリンズ長官は、「何十年にもわたり、共和党政権下でも民主党政権下でも、連邦政府のインセンティブは低品質で高度に加工された食品や、予防ではなく医薬品による介入を促してきた」と指摘。

その結果、アメリカの農家や牧場主が生産する栄養価の高い未加工食品は、ますます押し出されてきたとし、「トランプ政権はこの危険性を強く認識しており、今回の発表は、その状況を是正するための大きな一歩だ」と説明した。

ガイドラインは、年齢や体重などの要因に基づき、適切な摂取量を守るよう勧告している。また、すべての食事でたんぱく質を優先し、肉や豆類、ナッツ類など多様なたんぱく源を摂取するよう求めている。

さらに、砂糖を加えていない全脂肪乳製品の摂取を推奨。果物や野菜を一日を通して多様に摂り、全粒穀物を食べ、卵やアボカドといった健康的な脂肪を食事に取り入れるべきだと訴えている。

一方で、飽和脂肪酸の摂取を容認しつつも、1日の総摂取カロリーの10%を超えないよう警告している。

アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、アメリカ人の摂取カロリーの大半はピザや炭酸飲料などの超加工食品から来ている。新たなガイドラインは、高度に加工された食品、添加糖(食品の製造・調理過程で加えられる砂糖やシロップなどの糖分)、白パンなどの精製炭水化物を制限するよう勧告している。

「添加糖や非栄養性甘味料はいかなる量であっても推奨されず、健康的または栄養的な食事の一部とは見なされない」とガイドラインには明記している。

また、アルコール摂取の制限も勧めている。

学校給食や軍にも影響 専門家の評価は賛否

ガイドラインは、公立学校の児童、軍隊の兵士、退役軍人省施設を利用する退役軍人、さらにヘッドスタートなど低所得世帯向けの連邦支援プログラムを通じて食事の提供を受ける人など、数百万人に影響を与える。

アメリカの食事ガイドラインは5年ごとに改訂する。2020年に公表された前回版は164ページに及び、砂糖を多く含む食品や飲料を制限するよう勧告していた。2024年に諮問委員会の関係者に示された421ページの草案では、肉の摂取削減、全脂肪乳製品の回避、レンズ豆など植物性たんぱく質の摂取増加が提案されていた。

政府当局者によると、今回の改訂は国内で深刻化する健康問題への対応を目的としており、その中には肥満率の上昇も含まれるという。

ケネディ長官によれば、アメリカ医師会およびアメリカ小児科学会もガイドライン策定に意見を提供した。

アメリカ医師会のボビー・ムッカマラ会長は声明で、「高度に加工された食品、加糖飲料、ナトリウムの制限を求める点は正当だ」と評価した。

「本ガイドラインは『食事は医療である』ことを確認し、患者と医師が健康改善に活用できる明確な指針を示している」と述べ、同会として最新の科学を医療判断に反映させる取り組みを支援する姿勢を示した。

一方、責任ある医療を求める医師委員会(PCRM)は、アルコール制限や指針の簡素化は評価しつつも、動物性たんぱく質や乳製品の摂取に警告を加えるべきだと主張した。

同委員会のニール・バーナード会長は、声明で「アメリカ人はすでに十分なたんぱく質を摂取している。もし摂取量を増やすのであれば、その供給源は植物であるべきだ」と述べた。

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