対イラン軍事介入 米専門家が示す3つの現実的な打撃案

2026/01/14 更新: 2026/01/14

米シンクタンク「レキシントン研究所」のレベッカ・グラント副所長は、イランに対する最大限の圧力という点で、トランプ大統領に勝る人物はいないとの見方を示した。抗議活動に対する弾圧を強めるイラン政権に対し、トランプ氏は軍事的選択肢を示唆している。

グラント氏はFOXニュースへの寄稿で、いかなる案も民間人への巻き添え被害を防ぐ観点から慎重に検討されると指摘した。最終的な目的は、イラン国民ではなく現体制に圧力を加えることにあるとしている。

トランプ氏は、抗議者に発砲すればイランの要塞に厳しい打撃を与えると警告してきた。グラント氏は、多くの米国民がイラン最高指導者ハメネイ師による専制の終焉を望んでいるとした上で、それが実現するまでの間、現政権の軍事力を徹底的に無力化することが賢明だとの考えを示した。

グラント氏は、イランの軍事打撃能力を大きく損ない、政権に強い圧力をかけ得る三つの選択肢を挙げている。

第一は、弾道ミサイル生産施設への空爆である。イランは依然として弾道ミサイルを製造しており、中国から過塩素酸ナトリウムなど固体燃料の前駆物質を輸入している。米中央情報局(CIA)の地図によれば、イラン国内にはミサイルの試験、研究開発、生産、保管に関連する地上・地下施設が20か所以上存在する。

イスラエルのネタニヤフ首相は昨年12月下旬、イランがミサイル備蓄や防空システムの再建を進めていると明らかにしており、同首相は先月末のマール・ア・ラーゴ訪問時に、さらに詳しい情報をトランプ氏に伝えた可能性がある。

第二は、宇宙空間への打ち上げ施設の破壊である。イランは30基以上の衛星を軌道上で運用しており、ロシアは先月もイランの衛星3基を打ち上げた。衛星の制御喪失は最も避けるべき事態である上、イランの運搬ロケットは容易に攻撃用ミサイルへ転用可能とされる。

イランは昨年9月、国連制裁に違反して未公表の弾道ミサイルを発射。グラント氏は、イラン南東部のチャーバハールで建設中の新たな打ち上げ施設が監視対象に含まれても不思議ではないとしている。

第三は、無人機工場への攻撃である。イランの無人機は、イラン革命防衛隊が関与するイラン企業のシャヘド航空産業が製造している。これらの無人機はロシアに供与され、ウクライナへの攻撃に使用されているほか、イラン革命防衛隊の重要な収入源ともなっている。無人機工場への打撃は、抗議活動の弾圧にも動員されてきたイラン革命防衛隊の資金源を断つ効果があるという。

グラント氏は、これら三つの作戦はいずれも米中央軍にとって容易に遂行可能だと述べた。実際、米軍は最近、F15戦闘機を中心にシリア国内の過激派組織「イスラム国(IS)」の標的を空爆した。

作戦にはF35、F16戦闘機やB2、B1爆撃機のほか、巡航ミサイル「トマホーク」を搭載した海軍の駆逐艦や潜水艦も投入可能だとしている。
また、こうした対イラン攻撃は同盟国の支持を得られる可能性が高い。フランス、ドイツ、イギリスはすでにイランの疑わしい宇宙空間への打ち上げ活動を公に非難している。

イランのミサイルは東欧にも脅威を与えており、ポーランドとルーマニアは2023年、イランのミサイルを追跡するため、陸上配備型「イージス」レーダーシステムを稼働させている。

張婷
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