中共体制内関係者 「官僚は常に不安 夢の中でも連行され投獄されることを恐れる」

2026/02/27 更新: 2026/02/27

中国共産党(中共)当局は改選期の規律監督強化に関する通知を共同で発出し、規律項目「十の厳禁」を打ち出した。2026年以降、省・市・県・郷の党委員会が新たな改選周期に順次入る中での措置である。

2月中旬には、中国共産党中央規律検査委員会機関や中央組織部などが「改選規律を厳格にし改選風紀の監督を強化する通知」を共同発出し、国営新華社が通知を転載した。通知は、私的結託や小グループ形成の禁止、政治的詐欺師との接触や機会主義行為の禁止、票の買収や売官買官の禁止、違規干渉や口利きの禁止、個人独断の禁止「問題を抱えた」幹部の指名や昇進の禁止、虚偽報告や情報漏えいの禁止、改選妨害の禁止などを列挙し、違反行為には「ゼロ容認」一切容認しない方針で臨むと強調した。

大紀元の報道によると、中共内部の事情に詳しい関係者は、地方党委員会改選を前にした今回の集中的な規律設定について、単なる風紀是正ではなく新たな権力再編に向けた事前整理だと指摘した。地方党委員会は人事と資源配分の要を握っており、幹部登用ルートを前倒しで引き締めることで、第二十一回党大会に向けた政治配置の基盤を固め、地方権力体系が最高指導者に絶対的忠誠を維持するよう図り、相対的に独立した地方勢力の形成を抑える狙いがあると分析している。

第21回党大会を前に地方権力を引き締め

「十の厳禁」に加え、地方官僚にいわゆる「正しい業績観」の再学習を求めるなど、中共は一連の粛正措置を進めている。梁氏は、権力が高度に集中した体制下では地方党委員会が行政機能だけでなく権力伝達の重要な節点となり、地方に安定した利害ネットワークや派閥構造が形成されれば中央の幹部統制が弱まる可能性があると説明した。

梁氏は記者に対し「地方党委員会選挙が迫る中、地方内部で固定的な人脈圏が形成されれば事実上の人事の自己再生産が起きる。規律のプレッシャーで人事秩序を再構築することは、地方の裁量空間をさらに圧縮し、権力を一層上方に集中させることにほかならない」と述べた。

安徽省六安市の退職した元規律検査委員会幹部の汪氏は記者に対し、「十の厳禁」を単に反腐敗や清廉潔白であるかどうかの観点だけで理解すれば本来の意図を見誤ると指摘した。汪氏は、党内の多くの官僚が不安を抱え、告発や拘束を恐れていると説明し「今や党内の多くの官僚は常に不安で、夢の中でも通報され連行されることを恐れている。どの地域にも小グループは存在し、腐敗があれば利害圏も生まれる。この『十の厳禁』は命取りに等しい。末端の党員幹部まで入れ替えたい意向が伺われ、現場の人手不足も顧みていない」と語った。

党内粛正の激化 末端官僚に不安

地方意思決定層に近い党内関係者の唐剣(仮名)は記者に対し「上層部が最も警戒するのは公然の対抗だけでなく、中央の承認を得ていない人事同盟だ」と述べた。唐剣は、近年失脚した官僚の多くが表向きは収賄で処分される一方、通達では「派閥形成」や「結託」が強調されているとし、中央への忠誠要求が郷鎮政府や街道弁事処のレベルまで及んでいると説明した。

世論は、財政収入の減少と資源制約が進む中で地方党委員会が人事同盟を通じてプロジェクトや資金配分を囲い込み、既得権益を維持しようとする傾向が強まっていると指摘している。これについて唐剣は、資源が減るほど結束が強まると述べたうえで「十の厳禁は人事と資源が閉鎖的循環を形成するのを防ぐための事前に線引きする行為だが、末端党員は中央の圧力強化に反発を示し、なぜ中共政府の上層部が先に自己規律を強化しないのかと問い返している」と語った。

通知はまた、規律違反の問題を「兆しの段階で摘発」し、上級機関が指導責任を追及すると定めた。分析では、このような多層的な責任追及の強化は制度の透明性向上というより政治リスクを拡大させることで高いプレッシャー環境を形成し、地方官僚が不確実性の中で高度な服従を維持するよう促し、地方の自主性をさらに圧縮する狙いがあると指摘されている。

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