中東12か国が共同警告 「イランの無差別攻撃が全面対立を招く」

2026/03/20 更新: 2026/03/20

世界的な液化天然ガス供給の要衝であるカタール北部のラアス・ラファーン工業都市が19日、イランのミサイル攻撃を受け、原油・ガス価格が急騰した。カタール政府はイランを強く非難し、同国の外交・軍事関係者の国外退去を命じた。

同時に、カタール、サウジアラビア、エジプトなど中東12か国が共同声明を発表し、イランを一致して非難した。湾岸諸国が連携してイランに対抗する構図が形成されつつある。

炎がペルシャ湾の夜空を照らした。ラアス・ラファーン工業都市は18日、複数のイラン製ミサイルの攻撃を受けた。同地は世界のLNG供給の中核であり、この攻撃により国際エネルギー価格が急上昇した。

カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ首相兼外相は、「この施設は国民の重要な収入源であるだけでなく、我が国が支援している数百万人にも影響を及ぼした」と述べた。

カタール政府は今回の攻撃を極めて危険なエスカレーションだと非難し、イラン大使館の軍事・安全担当者に対し24時間以内の出国を命じた。

一方、イランは、この攻撃について、南パルス・ガス田に対するイスラエルの空爆への報復だと主張している。

またドナルド・トランプ米大統領は18日夜、テヘランに最後通告を発し「イスラエルはもはや南パルス・ガス田を攻撃しない」としつつも「イランがカタールのガス施設への攻撃を続けるなら、米国はかつてない規模の軍事行動に出て、この主要ガス田を完全に破壊する」と警告した。

さらに、カタールだけでなく、イスラエル、クウェート、アラブ首長国連邦のエネルギー施設も攻撃を受けた。サウジアラビアでは航空燃料施設がドローン攻撃を受けて爆発が発生し、首都リヤドに向かったイランの弾道ミサイル4発が迎撃・破壊された。

サウジのファイサル・ビン・ファルハーン・アール=サウード外相は「これはイランが外交を信じていないことを示している。対話ではなく圧力を選んでいるが、そのようなやり方は通用しない」と述べ「サウジは決して圧力に屈しない」と強調した。

サウジアラビアは、イランに対して軍事行動を取る権利を留保しているとした。

19日には、カタール、サウジアラビア、エジプト、ヨルダン、クウェート、トルコ、アラブ首長国連邦など12のアラブ・イスラム諸国が共同声明を発表し、イランに対して攻撃の即時停止を要求した。また、ホルムズ海峡やバブ・エル・マンデブ海峡の航行や海上安全を脅かす行動を控えるよう求めた。

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