専門家 高市訪米を評価 日本はすでに米中対抗の最前線に立つ

2026/03/21 更新: 2026/03/21

19日から高市早苗首相が米国を訪問し、双方はエネルギー、鉱物資源、軍事協力の分野で合意に達した。中国問題の専門家である矢板明夫氏の分析では、高市首相は3つの重要な突破を達成し、米中競争の構図の下で日本はより全面的に米国と歩調を合わせる選択をしたと指摘している。

日本は米国のエネルギー分野に730億ドルを投資することに同意した。双方はまた、日米のレアアースおよび重要鉱物の供給網を再構築することで一致し、ミサイルの共同生産と情報共有の拡大も発表した。

中国問題の専門家である矢板明夫氏は、高市首相の今回の訪米における重要な突破の一つは、対米関係において「信頼できるが盲従しない」という新たなモデルを構築した点にあると述べ「米国にとって最も重要なのは、すぐに実現できるかどうかではなく、相手が信頼できるかどうかだ」と指摘した。日本は軍事負担や経済協力に関する米国の高い要求に直面する中、空虚な約束を掲げるのではなく「困難はあるが協力する意思がある」と明確に示し、この実務的で率直な姿勢が他の同盟国の中で際立つ結果となった。矢板明夫氏はまた、高市訪米の核心的成果は、日本を「最も信頼に値する同盟国」の位置に戻した点にあると分析した。

第2の突破はエネルギー戦略である。日本は米国の原油生産の拡大に出資し、特にアラスカ油田およびシェールオイルの増産を進め、増産分の石油を日本へ輸送して共同備蓄を構築する。

さらに重要なのは輸送経路の変更である。日本は現在、石油の約9割を中東に依存し、ホルムズ海峡およびインド洋を経由する必要があるため、情勢が不安定化すればリスクは極めて高い。アラスカから日本へ直接輸送することで、輸送時間は約1週間短縮され、地政学的リスクも大幅に低減される。

第3の突破は、中国共産党および台湾海峡問題に対する戦略的な位置付けである。

日米は集団的抑止力の一層の強化を確認した。日本は国内の「SM3ブロックIIA」迎撃ミサイルの生産量を4倍に引き上げることを約束し、米国とともに先進中距離空対空ミサイル(AMRAAM)の共同生産計画を検討する。

双方はまた、日本への先進能力の配備を通じて、強固な防衛態勢の実現に取り組む方針を再確認した。

矢板明夫氏は、会談後の文書には敏感な表現が明記されていないものの、米国側の姿勢と全体的な雰囲気から判断すると、米国は台湾海峡問題において日本がより前線的な役割を担うことを実質的に受け入れたと分析した。高市首相が示した「台湾有事は日本有事」との立場は、米国に受け入れられ、共有されたとの見方を示した。

矢板明夫氏は、高市訪米はエネルギー協力で利益を固定し、誠意で信頼を獲得し、安全保障問題で地位を引き上げたものだと総括した。その上で、米中競争の構図の下、日本はより全面的に米国と歩調を合わせる立場を改めて行動で示したと指摘した。

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