海自イージス艦「ちょうかい」 トマホーク発射能力を獲得 米で改修・訓練完了

2026/03/27 更新: 2026/03/27

日本の防衛政策において重要な進展が明らかになった。防衛省は27日、海上自衛隊のイージス艦「ちょうかい」が米国での改修と訓練を経て、巡航ミサイル「トマホーク」の発射能力を確保したと発表した。

「ちょうかい」は佐世保基地を拠点とし、2025年10月中旬から米国に長期派遣されていた。米海軍の支援のもと、トマホーク発射に必要なソフトウェアの導入やトマホーク発射に必要なソフトウェアの導入や、ハードウェアおよび電子機器の搭載といったシステム改修を実施し、あわせて乗員の習熟訓練を完了した。

今後は2026年夏頃までに米国海域で初の実射試験を行い、運用能力と乗員の練度を確認する。その後、9月中旬に日本へ帰国し、本格的な任務に就く見通しである。

トマホーク巡航ミサイルは、射程約1600キロメートル以上の長射程を有し、相手の脅威圏外から対処するスタンド・オフ防衛能力の中核を担う。低空飛行によりレーダーを回避しつつ、敵のミサイル発射拠点などを精密に攻撃する能力を持つ。日本は最新型「ブロックV」を含め最大400発の取得を予定しており、通信・生存性の向上や柔軟な再ルーティング機能が見込まれている。

これにより、2022年に策定された安保関連3文書で明記された反撃能力(敵基地攻撃能力)の獲得が宣言された。今後は夏の実射試験を経て、日本に帰国する9月ごろから本格的な運用が始まる見通し。

「ちょうかい」の能力獲得は、日本の安全保障環境にも影響を与える。海自水上艦隊の司令官は、この能力について「日本への侵攻を未然に防ぐ有効な抑止力になる」と指摘し、遠方目標への攻撃手段の保有が周辺諸国に対する抑止効果を高めるとの認識を示した。

また、今回の改修は米海軍との連携のもとで進められ、装備の共通化を通じて日米共同での対処能力と抑止力の強化にもつながる。

防衛省は、現有のイージス艦8隻すべてにトマホークを搭載する計画であり、2026年度には護衛艦「きりしま」も発射能力を備える見込みだ。これにより、海自のイージス艦は従来の防空主体から、長距離打撃能力を併せ持つ多機能戦力へと移行しつつある。

今回の能力獲得は、自衛の範囲内でより主体的かつ効果的な防衛力の構築を進める上で大きな一歩となる。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
関連特集: 日本の防衛