小林製薬 物言う株主の改革案退ける 紅麹問題巡り対立も会社側方針支持

2026/03/27 更新: 2026/03/27

小林製薬は27日、大阪市内で第108期定時株主総会を開催した。筆頭株主である香港系投資ファンド「オアシス・マネジメント」が提案した経営改革案は、採決の結果、反対多数で否決された。時事通信などが報道した。

オアシスは「物言う株主」として知られ、同社株式の13.7%を保有する。紅麹配合サプリメントによる健康被害問題への対応が不十分であると批判し、経営の透明性向上に向けた改革を求めていた。具体的には、「創業家の影響からの真の脱却」を掲げ、社外取締役が取締役会議長を担うよう定款変更を要求したほか、創業家出身の小林章浩元社長が取締役に留まることにも反対姿勢を示していた。

これに対し会社側は、外部から招聘した大田嘉仁会長が既に議長を務めているとして、定款変更の必要はないと説明した。会社側が提出した取締役選任案は可決され、オアシスの提案は支持を広げなかった。

総会後の取締役会を経て、新体制として、取締役会長に大田嘉仁氏、代表取締役社長に豊田賀一氏、取締役補償担当に小林章浩氏が就任したほか、取締役の松嶋雄司氏や6名の社外取締役を含む計10名の取締役体制とすることを決定した。小林氏は補償担当の取締役に留任し、引き続き執行役員を兼務する。

豊田賀一社長は総会で、紅麹問題について「謝罪と補償を優先し、二度と起こさない基盤を築く」と述べ、品質と安全を第一とする原点に立ち返り、体制強化と意識改革を進めて信頼回復に取り組む考えを示した。

また同社は、投資家層の拡大と株式市場の活性化を目的とした投資単位の引き下げについて、市場動向や株価水準、株主構成の変化等を踏まえ適宜検討していく方針を示した。

投資単位の引き下げは、最低投資金額の低下により個人投資家が参加しやすくなり、売買の活発化を通じた流動性の向上が見込まれるほか、幅広い株主の確保によって特定株主への依存度低下も期待される。同社は今後、市場動向や株主構成の変化などを踏まえ、同施策の実施を適宜検討していく方針だ。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
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