中東情勢受け重要物資確保へ政府対応 備蓄放出や流通対策で供給維持

2026/04/05 更新: 2026/04/05

高市首相は4日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、緊迫する中東情勢に伴う重要物資の安定確保に向けた内閣の取り組みについて詳細を投稿した。原油や石油製品については、日本全体として必要となる量をすでに確保していると強調し、国民や事業者に冷静な対応を呼びかけた。

投稿によると、エネルギー確保の初動として、政府は先月11日、他国に先駆けて官民合わせて約45日分の石油備蓄の放出を決定。あわせて、国際エネルギー機関(IEA)による国際協調備蓄放出を主導したとしている。

さらに、ホルムズ海峡を経由しない代替ルートの開拓を急ぎ、中東や米国、中央アジア、中南米、カナダなどと協議を進めていると説明した。先月28日には事態発生後初となる代替ルートのタンカーが到着したとし、国内には約8か月分の備蓄があるとして、エネルギー供給の基盤は揺らいでいないとの認識を示した。

一方で、総量は確保されているものの、現場では供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとした。このため政府は石油元売事業者に対し、優先順位を踏まえた直接販売を要請。系列にかかわらず前年同月比同量の販売を求めた結果、栃木県の下水処理場のポンプ用燃料、豆腐事業者、病院向けリネンシーツのクリーニング事業者、医療用X線フィルム生産者などからの要請に一件ずつ対応し、工場停止の危機を回避できたとしている。

燃料以外の重要物資についても、ナフサ由来の化学製品や医療関連物資、食品包装用容器、半導体関連物資などを挙げ、国内外での製造拡大などの対応を進めていると説明した。その上で、直ちに供給途絶が起こる事例はないと明記した。

とりわけ医療分野では、先月末に厚生労働相と経済産業相を本部長とする対策本部を設置したと報告した。未熟児の栄養補給に不可欠な小児用カテーテルや、医療機器の滅菌に必要なA重油、酸化エチレンガスについて、流通の目詰まりを解消した実績を強調した。

投稿の最後で高市首相は、調達に不安を抱える現場の事業者に対し、石油由来の燃料・関連製品については経済産業省の特設ページを、石油製品を原料とする医療関連物資については厚生労働省の特設ページを案内し、政府として全力で支援する姿勢を示した。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
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