台湾旅行を申請したタイ在住の中国人留学生が、過去に投稿した動画の内容を理由に入国禁止処分を受けたことが分かった。
問題が発覚したきっかけは、一般の人からの通報だった。男性が中国のSNS「RED(小紅書)」に投稿していた台湾旅行の動画の内容を指摘。
動画の中で男性は台湾を「中国台湾」と表記し、さらに中国の国旗のマークを付けていた。
これについて、台湾の入境管理を担う中華民国移民署は、「中華民国の尊厳を損なう行為」と認定。観光目的での入国を2年間認めない処分を下した。期間は2025年8月30日から2027年8月29日までとしている。
男性側は、「中国本土では一般的な表現であり、悪意はない」と主張し、処分は言論の自由を制限するものだと反発した。しかし移民署は、「単なる表現ではなく、台湾の主権を低く扱う意図を含む」として退けた。
さらに、行政院訴願審議委員会(行政の判断に対する不服申し立てを審査する政府機関)も移民署の判断を支持。「近年、中国当局による影響工作が続く中、このような表現は政治的な意図と結びつく可能性がある」と指摘し、訴えを棄却した。
台湾では中国との関係は非常に敏感な問題であり、今回のケースは、個人のSNS投稿であっても内容次第で入国可否に影響する現実を示した形となった。
中国のSNSでは、投稿を広く拡散させたり、プラットフォームに優先的に表示されることを狙い、当局の意向に沿う内容が有利とされる傾向があると広く指摘している。例えば、アメリカや日本を批判したり、台湾を中国の一部とする表現などを挙げている。
今回のケースは、そうした発信が結果的に裏目に出てしまった一例といえる。
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